●鏃 <YAJIRI>大人になる前に
チャンバラ,川遊び,探検ごっこ,草野球,木登り,ままごと,メンコ,あやとり,お手玉,そして童謡など昔現実であった子どもの遊びが,今は遠い夢の遊びとなりつつある。
時代の流れとともに,子どもの遊びが変化していくのも自然であろう。でも,子どもが子ども自ら工夫し,創造して遊ぶ生活があまりにも少なくなってしまったことは淋しい。タコ上げ大会などの語題が,ときどきテレピなどで報道されるが,大人や親の主導型の遊びで,子どもの内から湧き出る,喜びあふれる活動に感じ取れない。他の活動にしても,大人側の準備した中で遊ばされているという思いがしてならない。
子どもというのは大人とは根本的に違う固有の能力を持っている。直接自分の五感で自ら考え感じ,判断し,表現したりしながら育っていくことができる能動性や有能性である。この子どもの特性を無視して,大人は早くから子どもを飼い慣らそうとしていないか。その結果,子どもは幼いころから,自分の五感を信じ頼ることをやめてしまい,大人から気に入れられるような習慣を身に付けようとし,大人とごちゃ混ぜにしてしまったような生活をしている。
子どもの子ども盛りの心の内界をよびさまし,さまざまな感情体験によって,さまざまな感動体験を幼いときから刻み込み,子どものしんのところで生き続ける,そんな豊かな感情や感性を育ててやりたい……。
<今 みはる>
もどる
次へ
目次へ