●鏃 YAJIRI『菊と刀』
ルース・ベネディクト著の『菊と刀』という本がある。ずいぶん昔に書かれた本なので問題点もあって批判されていることも御存知であろう。けれどもずいぶん参考になることも含まれている。個人的な感想を言わせてもらえば,現在の日本人の「ありよう」は変わっていないのではないかと考えこんでしまうほどだ。
「彼ら(日本人)は,自分の行動について,他人にどう思われるかを気にする。他人に自分の悪が知られなければ罪を感じない」というような指摘などは,学校で起きている,いわゆる「いじめ」の問題などを考えるとき,今を生きている私たちの課題として,生き続けている指摘だろう。
違うものは排除してしまい,同一性を求める傾向から脱し,異なるものを認め合う仲間の関係を創っていくことを社会の中で,特に学校で真剣に追求していかなければならないだろう。
学校における造形活動においても思いきり自己主張でき,活動を通して自分の感情や考え(思い)をすなおに表現できるような環境の設定を意図的に配慮していく必要があることを切実に感じている。
なにか,大上段に構えてしまったが,新指導要領による新しい図工教育の特集号を意識して,また,長い間児童生徒と造形活動にかかわってきて,ここがポイントだなと日々思っている。
光たろう
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