●鏃<YAJIRI>絶対評価
この7月に多くの小中学校で絶対評価の通信簿が出た。それに対する保護者や教師のコメントが新聞などに特集
されている。それぞれの教科で,どのように絶対評価を受け止め,評定に至ったかは興味深いところである。
絶対評価についての受け止め方に,図工・美術科と他教科では,どうも温度差があるように感じている。観点別に評価が行われ,そのABCから相対的でない(到達度による)基準で評定する方法は,どの科も初体験であるが,題材ごとに定める観点の評価基準や到達度を見る評価基準が,これまでの相対意識を色濃く残した評定である可能性は否定できない。
図工・美術科では,これまでの相対評価においても生徒の授業に臨む姿勢や失敗作と自己評価する作品に,努
力や失敗の過程での学びを評価する視点をもち,学習活動から見える各個の有り様を自覚させてきた歴史がある。
絶対評価を行うにあたっての少々の事務手数の煩わしさはあっても,評価観に関する抵抗はさほど感じなかったのではなかろうか。
要はそれぞれの教科で学力観の認識が,結果重視から過程重視へと転換されていたかの問題である。この点に
おいては,各校で美術教育者はリーダー的立場であることを自覚しなければならない。特に,個を対象とした「関心・意欲・態度」を重視する表現活動の評価観は,全人的評価による「自分探しの旅」のための評価であった筈である。
(ごんずい)
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