|
機関誌Web版「FORME」 |
||
| >> No.270 >> p.29 | ※当ページは年4回発行する機関誌(冊子)のWeb版です。 毎回、その号の冊子の中からピックアップしてご案内しています。 |
|
ごんずい
多くの学習目標は,授業の目的や主題を包含した単文である。学びから得るものは人それぞれであり,理解や発見の順序も同じではないことを想定した柔軟な示し方をする。やがて学びが具現化し,個々の特性が教師に見え,児童生徒の自己評価力が高まるにつれて,学びを一つの能力に特化したような効率的学習が組まれる場合もあるが,たいていは曖昧で懐が深い。
一方,到達度評価のために設定される評価規準は,児童生徒にとって具体的な学習目標でもある。何を学び,どこを評価されるのか,学びや努力の甲斐のある部分がわかりやすく示される。だが,その数項目の評価規準が具体的であるだけに,示される内容に限られた評価となる危険はありはしないだろうか。ねらいに準ずる評価の視点ではあるが,予想以外の,あるいは予想以上の学習成果に対して柔軟に評価することを封じ込めはしないだろうか。評価規準は,多くの子どもに学習の動機を与えたり,試行錯誤の際の判断材料となったりする。それが評価のための学習展開に陥る心配でもある。
教師は,授業の予測通りに学習活動する児童生徒の姿を理想とするのではなく,一人一人が遂げようとする成長や発達に必要なカリキュラムを準備し,学習意欲が高まるように学びの要素を評価すべきである。常に教師の手の内にある子どもたちは,どのような成長を遂げるか近年の教育を見れば明らかであるし,また,人間としての魅力が育たないことも確かである。
もどる |
次へ |
目次へ |