小学校 図画工作

小学校 図画工作

「光のさしこむ絵」(第4学年)
2015.04.06
小学校 図画工作 <No.038>
「光のさしこむ絵」(第4学年)
東京都 小学校教諭

※本実践は平成20年度版学習指導要領に基づく実践です。

1.題材名

「光のさしこむ絵」

2.目 標

 光の見え方を試したり,つくり方を工夫したりしながら,光の美しさや材料の重なりのよさを味わい,自分の表したいものをつくる。

3.準備(材料・用具)

教師:色セロハン,O.H.P.シート,透明ビニルシート,トランスパレントペーパー,お花紙,カラーホイル,木工用接着剤,化学接着剤など

児童:はさみ,のり,光を受けて反射したり光ったりする身辺材料など

4.評価規準

造形への関心・意欲・態度
○材料や場から自分のイメージを膨らませ,興味をもって光の美しさを感じようとしている。

発想や構想の能力
○材料や場のよさを生かし,試したりつくり方を考えたりしながら,思いを広げて表している。

創造的な技能
○光の見え方を試したり,つくり方を考えたりしながら,表し方を工夫している。

鑑賞の能力
○光の見え方に興味をもち,美しさや面白さに気付いている。

5.本題材の指導にあたって

 光を通したり反射したりする材料を使って子どもたちに「見え方」の変化を味わわせたいと考え,本題材を設定した。
 光を通しやすい色セロハンなどの材料は,重ねる枚数や重ね方,置く場所,屋内と屋外で見たときなど,様々な条件によって「見え方」が異なり,それぞれによさや美しさがある。本題材では,子どもたちが光のいろいろな「見え方」を試し,つくり,つくり変えていく面白さを味わわせる活動にしたいと考えた。材料を加減したり,天候や場所による「見え方」を考えたりしながら子どもたちの発想を広げ,「こうしたらどうかな?」という思いが広がる活動に展開したい。

6.指導計画(全5時間)

学習活動の流れ

指導上の留意点





45分

〇光を通す材料と触れ合う(色セロハンをはじめ,持参した材料など)。
〇各材料を使い,1枚で透かして見たり,置いたりしたときの印象や思いを発表する。

色セロハンをいろいろな形に切って並べてみたよ。

・色セロハンなどの材料置き場を決め,予めそこから選ぶことを伝える。

「見え方」を意識させるため,材料は様々なものを用意する。









160分

〇材料を選び,光の「見え方」を試しながらつくる。
材料=色セロハン・お花紙・トランスパレントペーパー・カラーホイル・児童が用意したビーズなどの身辺材料

〇場所を変えたときの光の「見え方」の違いに気付く。

色の重なりがきれい。少しずつ違う色セロハンをずらして貼ってみたよ。

屋上で見てみよう!地面にも映るよ。

・透明なビニルシートやO.H.P.シートの上に,色セロハンなどの材料を貼っていくことを伝える。
・接着剤,セロハンテープなどは材料によって使い分けることを伝える。

・窓にかざしたり,屋上で広げたりするなど,場所を変えたときの「見え方」を意識させる。

曇っているときの光は弱い。絵の具の緑と黄色を混ぜると黄緑になるけど,色セロハンではどうかな?






20分

〇友だちの作品を鑑賞する。

色セロハンの色の違いから,海の深さを表現したよ。

〇材料や場所の違いによる「見え方」の違いや,作品の工夫したところを発表する。

・それぞれの作品から,工夫の違いによるよさに気付けるよう促す。

大きい作品は友だちと一緒に見てみよう。