ブックタイトルもっと書きたい！ 書写のABC【筆順指導編】

概要

もっと書きたい！ 書写のABC【筆順指導編】

はじめに筆順指導は難しい？　はじめに　筆順って大事なの？　筆順の原則って？　指導の心構えは？　どう指導すればいい？　筆順の原則　筆順一覧表（付録）　＊付表の語　＊平仮名と片仮名の筆順　＊学年別漢字配当表　あとがき目次40 39 37 37 10 6 5 4 3 2 11　文房具店に行くと、多種多様なペンが壁一面にずらりと並んでいるのに出くわします。なめらかに気持ちよく書けるペンを探して試し書きをする人の姿も。年々、文字を手書きする機会が減っているにもかかわらずです。書店では「ペン字練習帳」なるものが、これも目移りするほどあれこれと並べられているのを見ると、やはり、日本人の多くは「きれいな文字を書きたい」と願っているのだと改めて感じさせられます。　毎日、ノートにプリントに文字を書き続けている小学生なら、なおのことではないでしょうか。平仮名に始まり、片仮名、そして漢字へと、入学してから六年間で一一〇〇を超える文字を習得しなければならない子どもたち。乱雑に書きなぐった文字を書いているその子も「きれいな文字を書きたい」と思っているはずです。ならば教師は、その子に「どう書けば整った文字になるのか」「何を学べばいいのか」を具体的に示し、書けるように導かなくてはなりません。ただ繰り返し書かせるという方法では、「正しく覚えられない」「整った文字にならない」という子どもたちの悩みを解決することは難しいでしょう。なぜなら、そこに「正しく整えて書く」ための明確で具体的な指導がないからです。　この冊子は、「筆順」に焦点を当て、指導法に関する疑問や悩みに答える形で、筆順の大切さをまとめています。もちろん筆順だけが大切なわけではなく、正しく整った文字を書くために必要なことは他にもありますが、そのなかでも「正しい筆順で書く」というのは、最も基礎的で大切なことの一つなのです。　では、なぜ筆順が大切で、そこにどんなメリットがあるのか。筆順に原理や原則はあるのか。指導といっても「一、二…」と言いながら書くぐらいしか思いつかないが、他にどんな方法があるのか。毎日、たくさんの漢字を教え続けなければいけないなかで、このようなことを考える時間はないという声が聞こえる気がします。　ぜひ、この冊子を参考に、筆順指導を工夫してみてください。そして、みなさんの指導で、子どもたちがより正しく、より美しく文字を書くことができるようになって、さらに「文字を書くって楽しい！」と思う子どもがうんと増えるといいなと思っています。