ブックタイトルもっと書きたい! 書写のABC【筆順指導編】

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もっと書きたい! 書写のABC【筆順指導編】

1234561234563 2筆順って大事なの?筆順の原則って?2 14 3 現在、教科書に示されている漢字の筆順は、昭和三十三年に当時の文部省がまとめた「筆順指導の手びき」がもとになっています。 漢字の筆順は「同じ部首や部分は同じ順序で書く」という原理でほぼ統一されていますが、文字によっては二?三通りの筆順をもつものがあり、いずれかを誤りとすることはできません。複数の筆順が存在することによる教育現場の混乱を避けるためにまとめられたのが「筆順指導の手びき」なのです。 この「手びき」には、漢字の筆順の原則が示されるとともに、「学習指導上の観点から、一つの文字については一つの形に統一されているが、このことは本書に掲げられた以外の筆順で、従来行われてきたものを誤りとするものではない」と記されています。つまり、いわゆる「正しい筆順」は、唯一絶対のものではないということです。 だからといって、筆順は適当でいいというわけではありません。筆順の原則を知ることで、正しい筆順を身につけることはそう難しいものではないことがわかれば、漢字学習への意欲もより高まることでしょう。 原則については、文字を指導するなかで触れていくことで理解させることが大切ですが、細かい分類にこだわって原則を丸暗記することが目的ではありません。原則を知り、それを使うことで、正しい筆順が容易に身につくだけでなく、知らない文字の筆順も推測できるようになる、まさに「日常に生きる力」を手に入れるための一つの手段なのです。 文字の多くは、いくつかの点画で構成されています。筆順とは、文字の形を書き表そうとするとき、一連の順序で点画が次第に表されて、一つの文字を形成していく順序のことをいいます。 指導にあたっては、どのような点画がどのように重ねられていくかの過程を理解できるように指導することが重要です。そのうえで、正しい筆順で文字を書くと、次のようなメリットがあることを児童に伝え、体感させることが大切です。文字を理解し、記憶しやすい。*字形を整えやすく、点画を落とすことが少なくなるので、正確な文字を書くことができる。正しく整えて書くことができる。*文字の形を決める重要な部分を一つ一つ確実におさえていくため、字形の乱れが少なく、整えて書くことができる。また、画と画のつながる順が正しくなることで、画の終わり方(はねやはらいなど)も正しくなる。リズムが生まれ、調子よく運筆できる。*一つの文字についてはもちろん、次の文字に移行するのにも無理がなく、自然に書き進めることができる。楷書の筆順を身につけることにより、日常の書字生活で最も多く使われる行書への移行が容易になる。①上から下へ ②左から右へ①横画が先 ②横画が後③中が先 ④外側が先⑤左払いが先 ⑥貫く縦画は最後⑦貫く横画は最後 ⑧横画と左払い※詳細は、本書P.6?9を参照のこと。大原則原 則