ブックタイトルもっと書きたい! 書写のABC【筆順指導編】
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もっと書きたい! 書写のABC【筆順指導編】
1234561234565 4指導の心構えは?どう指導すればいい?13 2 筆順指導のために多くの時間を確保するのは、容易ではないかもしれません。しかし、就学前、あるいは就学当初の児童は、自己流の筆順で文字を書いてしまうことが多く、これを見逃すと誤った筆順が習慣づけられ、その後に正すことが難しくなってしまいます。したがって、筆順指導は平仮名から始め、文字には書く順序があることを知らせるとともに、筆順の基本を理解するようにしていくことが大切です。 さらに、機械的な訓練に終わるのではなく、「正しい筆順で書いたからかっこよく書けた!」「筆順を守って書くと書きやすい!」「筆順って便利だ!」と児童が実感し、さらに筆順に関心をもちながら学習を進めていけるようにしたいものです。 筆順指導の具体的な方法としては、たとえば次のような方法が考えられるでしょう。指導者が ①文字を一画ずつ色を変えて大きく書く(色の順序を決めて)。 ②文字を大きく書き、点画の頭に1、2…と、数字を付けて示す。児童が ①指で、机やノートの上に繰り返し書く。 ②手を挙げて、大きく「空書き」をする。 ※「空書き」とは、指導者の手に合わせて空中に大きく文字を書く方法のこと。 指で書いたり空書きしたりする際に「一、二、三…」と筆順を唱えながら書いていくのも有効な手立てです。ただ、画数の多い文字になるとそればかりではつまらないことも。筆順の原則を使って、「上から順に、横が先、貫く画は最後」などと指導者が調子よく唱えながら書くことで、より確かな知識として定着させることができます。いつも原則を意識して指導していくことが、児童に生きた力、使える力を身につけることにつながるのです。 国語科の教科書では、「義務教育諸学校教科用図書検定基準」(平成二十九年八月十日文部科学省告示第一〇五号)に従い、「漢字の筆順は、原則として一般に通用している常識的なもの」を採用しています。 指導の際には、複数の筆順をもっている漢字についても一定の筆順で指導し、児童が混乱しないようにすることが望ましいでしょう。そして、筆順は正しく整えて書くための手段ですから、筆順を覚えることのみに結果を求めないようにします。また、左利きの児童には書きづらい点画の流れもあるので、柔軟な配慮が必要です。まず指導者が正しい筆順を知っておく。*指導の前には、教科書に示されている筆順を確認し、誤った筆順を児童の前に示すことがないように心がけましょう。特に板書をする際は、常に正しい筆順で文字を書くことが必要です。基本となる文字や部首は丁寧に指導する。*たとえば「田」の第三画は縦画です。しかし「日」を書いてから縦画を書く児童を見かけることがあります。基本となる文字の筆順を誤って覚えてしまうと、「男」や「畑」のような「田」の部分を含む他の漢字も、誤った筆順で書いてしまいます。特に低学年で学習する片仮名や漢字は、その後に学習する文字に含まれる部分であることが多いので、その都度きちんと身につけておくことが重要です。筆順を誤りやすいポイントをつかんでおく。*筆順を誤りやすい文字は、ほぼ決まっています、指導書などにも提示されていますし、大人でも迷う文字は要注意です。あらかじめ知っておくことで、重点的に指導したり、同じ部分をもつ漢字を一緒に学んだりすることも可能になります。机間巡視で子どもたちがきちんと書けているか、多くの子どもが誤っているところはどこかを見ていきましょう。