ブックタイトルすぐに使える! 書写のABC【指導のアイディア編】

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すぐに使える! 書写のABC【指導のアイディア編】

23 22子どもにつけさせたい力とは 自分が担任している学級の掲示物を見回してみましょう。さあ、手書き文字と活字文字の割合はどうなっていますか。手書き文字でも、教師の手書き文字と子どもの手書き文字の割合はどうでしょうか。 何が理想なのかはわかりませんが、子どもたちの手書き文字が多いと心が温かくなって心地よく感じられるはずです。教師の手書き文字が多いと、一見、手書き文字のよさを感じますが、担任による支配的な感じも受けてしまいます。活字文字が多いと、さみしい感じを受けてしまいます。活字で温かみを出そうと、ポップ体などで掲示していると文字の正確性が失われているので、だらしない感じを受けてしまいます。 人によって感じ方は異なるかもしれませんが、ぜひ、手書き文字があふれる掲示を目指してほしいです。子どもたちと一緒に掲示物を作ってほしいです。美しい文字でなくていいのです。一生懸命丁寧に書こうとがんばった文字がいいのです。 どうしても活字でというときには、せめて、教科書体もしくは楷書体にしていただきたいです。活字体のなかでも正確性が高い書体だからです。明朝体になると正確性は高くなくなります。ゴシックやポップ体は、もう低すぎます。 書写で学習した、正しい字形や画の接し方が、掲示物の文字によって失われないような配慮を忘れてはいけないのです。手書き文字で掲示物を課題に取り組む前に小道具で楽しく、わかりやすく効率のよい練習時間を子どもたちの日常に書写を課題に取り組む前に小道具で楽しく、わかりやすく効率のよい練習時間を子どもたちの日常に書写を これは、岡山県指定の書写の研究を引き受けてくださった小学校の子どもたちの作文です。 この学校は校長先生を筆頭に、とても熱心な先生方ばかりで、研究一年目から、書写について研修を積み重ね、夏季休業中には二回も先生方全員で実技講習を計画されるほどで、先生方が文字を大切にし、書写の授業の工夫をいろいろと考え、実践されていました。 そして、二年目の研究が終わり、三年目の研究大会について話が進んでいた頃、ふと、地方のローカル新聞の学校紹介のコーナーに当校の記事がありました。 五年生の子どもたちの作文を読むと、書写学習を通していろいろなことを学び、いかしている様子や気持ちが伝わってきて、とても嬉しく思いました。 書写の授業を工夫することで、子どもたちがこんな感想をもってくれたら、最高ですよね。文字を正しく整えて書く力をつけるのと同時に、日本文化を大切にしようとする態度や、相手のことを考えて文字を書くことのできる人になってほしいです。 教師の文字に対する姿勢が、子どもに大きく影響を与えるのは間違いありません。