ブックタイトルすぐに使える! 書写のABC【指導のアイディア編】

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すぐに使える! 書写のABC【指導のアイディア編】

5 4自分の文字から自分の課題を見つける 試し書きは、授業の最初に書くことが多いです。日頃の文字を書かせたいので、何も見せずに、課題文字と筆順だけ確認して書かせます。授業後半のまとめ書きと比較して、一時間での伸びが顕著に表れると、子どもも自信をもってくれます。 試し書きは文字の如く、試しに書くわけで、日常の文字を振り返らせる目的なら、デジカメやスマホ、タブレットで、連絡帳やノートの文字を画像にしておけば、試し書きに費やす時間を省けます。 めあてをもたせる目的なら、三つぐらいの例を見せてどの文字が一番整っているのか、どこを直せばよくなるのかを話し合えば、めあてにすぐ迫れ、試し書きの必要性がなくなります。 試し書きを取り入れて、試し書きにシールを貼ったり、書き込みをしたりして、文字の規準に気づかせるようにもできます。試し書きをまとめ書きとの比較だけに使うこともできます。試し書きをマジックや筆ペンなどの違う筆記具で、画用紙や他の用紙に書かせることも、目的に合わせて取り入れてみましょう。 試し書きをすることで、たくさんのめあてをもてます。全体で一つにしぼったり、全体のめあてと個人のめあての二つを考えたりもできます。 試し書きを授業のなかで、どういかしていくのか目的を考えて、いろいろな方法でやってみましょう。試し書きとめあてのもたせ方課題に取り組む前に小道具で楽しく、わかりやすく効率のよい練習時間を子どもたちの日常に書写を課題に取り組む前に小道具で楽しく、わかりやすく効率のよい練習時間を子どもたちの日常に書写を 自分の文字に自信のない子がいます。まれに自信たっぷりの子もいます。書写が苦手な子の多くは、「自分は下手で、うまく書けない。○○さんのように書けないから。」と、自分と他の上手な子の文字を比べます。書写で大切なのは、今の自分の文字より明日の自分の文字を少しでも上達させることです。 そのためには、自分の文字をしっかりと見て、まず何をどう直すべきか課題を正しくつかむことです。そして、何画目を書くときにどうすればよいかを考えられることです。 試し書きなり、自分の日頃の文字を見て、自己批正します。シールを貼ったり、書き込みをしたりさせることも多いです。いずれにせよたくさん書き込ませず、一つだけにしぼって書かせましょう。 そこから、自分のめあてが一つに決まります。そして練習するなかで一つ目のめあてがクリアできたなら、二つ目の新しいめあてを見つけさせていきます。 どんな文字も一万回書けば上手に書くことができるようになるといわれます。一万回も書かなくても、一回一回課題を解決できるよう意識して書けば、百回も書かなくても書けるようになるのではないでしょうか。反対に、何も考えずに書いていたのでは、一万回、同じ文字を書いても、上達しないのではないでしょうか。考えて、書いて、また考えて、また書いてみる。その繰り返しと積み重ねが上達につながるのです。