ブックタイトルすぐに使える! 書写のABC【指導のアイディア編】

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すぐに使える! 書写のABC【指導のアイディア編】

67私は、朱液で書かせて、穂先に墨をつけることが多いです。手元に筆洗いしたペットボトルなどの水が残っていれば、それを薄墨として使うことがあります。15ページでも述べていますが、水書の筆先にチョークの粉をつけて書いても、乾いたときに、穂先の通った跡が、残ってくれます。穂先の向きはいつも十時半。左45oと言葉で意識させるだけでなく、「筆先くん」で実際に見せることも効果的です。フェルトで裁縫して使ったり、スポンジをカットして使ったりといろんなものが考えられます。スポンジなら、水をつけて水書きもできます。フェルトでのパペットなら、穂が裏返る運筆まで見せることができます。また、筆の軸を回さないためには、軸にシールをつけたり、洗濯ばさみをつけたりすれば、ペアの子が見やすくなり、評価してあげたりアドバイスしてあげたりできます。穂先の通り道を見せるには、二色筆です。薄墨をつけた筆の穂先に朱液か絵の具をつけて書きます。範書だけでなく、練習コーナーで子どもたちが体験できるように準備することもあります。穂先の向きや穂先の通り道を意識させるには文字を正しく整えて書くためには、基礎・基本となる、どの文字にも共通する規準がいくつかあります。字形や文字の中心、組み立てられている一つ一つの点画の長さや方向など。自分の文字を批正するときも、友達にアドバイスするときも、規準をつかむための話し合いのときも、友達と考えを交流するときには、話し合いをスムーズに進め、規準を理解するためにも、書写用語を使えることが必要となります。「うまく書けた。」「上手に書けた。」「へんになった。」「バランスが悪かった。」などは、感覚的なもので、話し合いを深めることができません。「○画目が短かった。あと一cmぐらい長く。」とか「△画目の方向が、右下でなく真横。」のように語れる力を育てるようにしたい。そのためには、教科書に出てくる書写用語は、いつも板書に掲示できるようにしておきたいですね。姿勢の合い言葉「ぴん」「ぐう」「ぺた」、執筆のときの「始筆」「送筆」「終筆」、点画の名称の「縦画」「横画」「折れ」など。文字の規準となる「中心」「字形」「筆圧」「ゆずり合い」「余白」などまで含めると、一度作ってしまえば、全学年で使うこともできます。毛筆の手書き文字は、線の太さや位置が、ほんのわずかに異なるだけで、文字の表情が変わってきます。一回書いた自分の文字を、どう直せばいいか、考えてもう一回書いてみる。その積み重ねが、文字を整えて書く力=書写力になっていくのです。書写用語で話し合える工夫を課題に取り組む前に小道具で楽しく、わかりやすく効率のよい練習時間を子どもたちの日常に書写を課題に取り組む前に小道具で楽しく、わかりやすく効率のよい練習時間を子どもたちの日常に書写を