ブックタイトルどうとくのひろば No.14
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どうとくのひろば No.14
こ・こ・ろのひろばいじめをなくす道徳教育さわやか福祉財団会長・弁護士堀田力・プロフィール1934年京都府生まれ。京都大卒業後,検事任官。東京地検特捜部ではロッキード事件捜査を担当。91年に退官,弁護士登録。さわやか法律事務所及びさわやか福祉推進センター(現在,公益財団法人さわやか福祉財団)開設「高齢社会NGO連携協議会」共同代表,厚生労働省の高齢者介護研究会座長などを歴任。近著に『初めて部下を持つあなたへ』(こう書房)『「共助」のちから』(実務教育出版)など。道徳とは,人が社会の中で生きていくためのルールだと,ここでは定義しておきたい。では,児童,生徒たちがその小さな社会の中で遭遇する災難,いじめをなくすため教えるべきルールは何か。それを,いじめの典型的な類型四つごとに見ていきたい。第一の類型は,優者誇示型である。力の強い者,勉強のできる優等生,生活(学習)意欲の強い者,リーダーシップがある者など,その社会で優者と認められた者が,自分に備わっている能力に劣る者たちに対し,その力を誇示していじめるタイプである。このタイプは,自己肯定感,自尊感情が強く,明るく行動的で,追随するグループもあり,魅力的な子どもであることが多く,いじめているという自覚は薄い。自己肯定感が他者に対する優越感となっているところ,それが過剰であるため,社会生活の中でこれを抑制して他者を傷つけないというルールが守れず,いじめに至っている。だから,教えるべき基本的ルールは,個の尊重,つまり,自己と異なる他者もすべて人として尊重するという精神である。第二の類型は,第一の類型と裏表の関係にある優者排除型である。自分たちより優れた能力を持つ者に対する嫉妬心から,反感を持つ者が結託,連携して優者を孤立させるいじめである。その能力が努力により培われた場合よりも,例えば容姿の魅力など,生ま