ブックタイトルどうとくのひろば No.16
- ページ
- 17/28
このページは どうとくのひろば No.16 の電子ブックに掲載されている17ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは どうとくのひろば No.16 の電子ブックに掲載されている17ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
どうとくのひろば No.16
実践事例中学校展開例内容項目:C遵法精神・公徳心(B思いやり,感謝)主題名守るべき正しい道とはなんだろう。教材名「空虚な問答」(日本文教出版)ねらい席を占拠する男子学生,注意する中年男性,周りの乗客の役割演技を通して立場を変えて考え,よりよい社会の実現は一人ひとりの周囲に配慮した行動によって成り立つことを理解し,よりよいものに変えていこうとする意欲を育てる。導入学習活動(◎中心発問,○発問,・予想される生徒の反応)1メトロ文化財団のポスターを提示する。・一人で二人分の席を使っていてマナーが悪い。・電車では譲り合うことが大切だと思う。2資料「空虚な問答」を範読する。○印象に残ったのは,どのようなことですか。(例)・男子学生のマナーが悪すぎる。提供:メトロ文化財団・注意した中年男性は偉いとは思うが,言い方が良くないのではないか。・この後の電車の空気はとても悪くて,周りの乗客も気まずい。3男子学生役2名,中年男性役(教師),周りの乗客役(数名)を事前に決めておき,全体の前で実演する。【役割演技をする】(椅子4つを並べ,生徒2名と荷物を置く)◇指導上の留意点◇気づきを自由に発言させ,資料への意識付けにする。◇男子学生,中年男性に対してそれぞれに感じたことを数名に聞く。◇男子学生を演じる生徒には事前に声をかけておき,スムーズに進むようにする。展開中年男性:おまえら,いいかげんにしろよな。四人座れるのに,荷物で座席ふさぎやがって。荷物は足元に置くか膝の上にのせろよ。男子学生:・・・・・・。中年男性:何ぼけっとしてんだよ。さっさと荷物どけて席譲れって。おまえらそのまま,どこまで乗ってくつもり?男子学生:・・・・・・次で。中年男性:次?ばかやろ。次で降りるからって,そういう態度,許されるわけねえだろ。おまえら剣道やってるみたいだけど,そういうのって恥ずかしくねえのかよ,おい。男子学生:・・・・・・。〈青文字箇所は,教材より引用〉ひざ○役割演技を見て,「同じ電車に乗り合わせた乗客」として,どのように感じたか,記入させる。(また,乗客を演じた生徒に感想を聞く。)・自分も注意すれば良かった。注意できなかった自分を恥ずかしく思う。・男子学生はなぜ返事すらせず,反発さえしないのか不思議だが,勢いに押されて何も言えなかったのかもしれないと思う。・注意した男性を正義感の強い人だと思うけど,きつく言ったせいで車内の雰囲気が悪くなった。・マナーが悪い人を注意するのは素晴らしい。だが,怒鳴り声は他の乗客にも迷惑になってしまうのではないか,と感じている。◇乗り合わせた乗客の気持ちを考えさせ,自分の事としての自覚を高めさせる。終末主題に迫る発問※グループで意見交換する◎周りの人と共によりよく生活するために大切にすることはどんなことだろう。・一人ひとりが周りの人のことを考えて,ちょっと配慮する気持ちをもつことが大事だと思う。・自分が正しいと思うことでも,思わぬことで人を傷つけてしまうこともある。自分の言動を振り返ることを大切にしたい。4メトロ文化財団の数枚のポスターを提示し,授業を通して考えたことをまとめる。◇男子学生,中年男性,周りの乗客それぞれの立場を考えさせ,社会で大切にすべきことを数名で意見交換させる。【評価】・よりよい社会の実現は,一人ひとりの周囲に配慮した行動が大切であることを理解できたか。・自ら行動していこうとする意欲を育むことができたか。15