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概要

どうとくのひろば No.17

特 集道徳教科化に向けて,今のうちにこれだけは!評価を記述で表現する際の留意点,評価のための具体的工夫について教えてください。パフォーマンス評価とポートフォリオ評価を組み合わせ,ワークシートの活用を。 評価は,授業改善と子どもの道徳性の育成とを相互関連的に行うためのものです。また,道徳科における子どもの道徳性の評価は,子どもの伸びようとする道徳性のよさを見取り,1時間ごとではなく大くくりのまとまりで記述することになります。 道徳科で子どもの道徳性の伸びを認め励ます評価の仕方を考えてみます。指導者は学級全員の子ども理解に基づいて授業を展開しています。授業前の指導者の子ども理解は,パフォーマンス評価(日ごろの行動観察や生活指導,学級指導時の行動や表明した意見,アンケート等による担任の子ども理解に基づく評価)といえます。授業では子どもの発言を記録したり,ワークシートに書いた感じ方考え方を分析したりして,子どもの変容の評価を行います。これは,ポートフォリオ評価(授業時の発言やワークシートへの記述による子どもの変容の見取りによる評価)といえます。この組み合わせで,道徳科の評価を持っておきます。特に,ワークシートに指導者が子どもの考えのよさを認め励ます内容を朱書して,累積しておくことが重要です。ただし,これが学年末の指導要録や各学期の通知表に記述されるわけではありません。 ある学校の道徳教育の全体計画では,道徳教育の重点目標を,「互いに認め合い,思いやりのある子を育てる。」として,共通の重点をおく内容項目は,Aの「善悪の判断,自律,自由と責任」「正直,誠実」,Bの「友情,信頼」「相互理解,寛容」,Cの「規則の尊重」,Dの「生命の尊さ」をあげています。これらの内容項目を重点的に扱っていますので,年間に行ったその内容の授業を複数取り上げ,子どもの気付きが顕著なところや深く考えられたことを,まとまり的に「指導要録」に記述すればよいと考えます。 また,各学年の重点目標は,学年別あるいは,低・中・高学年別に,目標と重点をおく内容項目を同じようにあげています。これも,「通知表」へは,その学期の授業で顕著なものをまとまり的に記述で評価すればよいでしょう。 日文Webサイト内「道徳と日文」特設ページでは,ほかにもさまざまな質問にお答えしていますので,ぜひご覧ください。また,ご質問も随時受け付けています。QA道徳と日文特設ページhttp://www.nichibun-g.co.jp/doutoku8