ブックタイトルどうとくのひろば No.17
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どうとくのひろば No.17
役割演技を取り入れて,主題に迫る道徳授業東京都 新宿区立四谷中学校 指導教諭 小貝 宏実践事例中学校14 1 道徳科の目標 道徳科の目標は「よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため,道徳的諸価値についての理解を基に,自己を見つめ,物事を広い視野から多面的・多角的に考え,人間としての生き方についての考えを深める学習を通して,道徳的な判断力,心情,実践意欲と態度を育てる。」である。2 道徳科の指導方法 この目標を達成するために,道徳科の授業では,生徒に主体的に学習に取り組ませたり,自分とのかかわりで考えさせたり,他者の考えに触れる機会を増やしたりすることが求められている。そのため,主題や教材に応じて,話し合い活動を工夫したり,役割演技等の指導方法を積極的に取り入れたりすることが必要となる。3 役割演技 そこで,今回は,役割演技を用いた指導方法の実践事例を紹介する。道徳科の授業で用いる役割演技の効果として挙げられることは,登場人物になりきって演じることによって,生徒が登場人物に共感し,自然と自分と重ね合わせて考えることができる点である。 また,他の生徒のやりとりを聞いたり見たりすることにより,多様な考えに触れ,多面的・多角的に考えることができる。4 4人組での役割演技 4人組になり,自分の考えばかりを主張し合う3人の立場と聞き手に立って役割演技をさせることによって,次の効果を狙うことができる。①自分の考えだけを主張して話すことの苦しさを実感させることができる。②自分がよいと考えていなかった者の立場に立って役割演技をさせることにより,「人の立場になる」ことを疑似体験させることができる。③聞き手になった生徒には,3人の主張し合う様子を客観的に見させ,話し合いがうまく進まない理由を考えさせることができる。5 授業での生徒の反応【演じた感想】○やってみると,自分がいいと思った役だけでなく,違うと考えていた他の役の気持ちもわかってきた。○演じてみると3人の気持ちがよくわかった。【聞き手の感想】○よい話し合いができていない。これでは誰が笛をもらっても3人の仲が悪くなる。○3人ともよくわからない理由ばかり言っていて,「笛が自分のものになればいい。」みたいな感じだった。○3人それぞれ間違ったことは言っていない。決めるのは難しい。『笛』4 人組の役割分担【 演じた感想 】◯違うと考えていた他の役の気持ちもわかった。◯演じてみると3 人の気持ちがよくわかった。【 聞き手の感想 】◯よい話し合いができていない。◯誰が笛をもらっても3人の仲が悪くなる。◯「笛が自分のものになればいい。」感じ。◯3人それぞれ間違っていない。◯決めるのは難しい。アンドレ: 音楽の勉強をしている。マイケル: 兄弟が多くて貧しい。 おもちゃが少ない。ピート : 家で世話をした。1 回戦2 回戦3 回戦4 回戦アンドレ役聞き手ピート役マイケル役Aマイケル役アンドレ役聞き手ピート役Bピート役マイケル役アンドレ役聞き手C聞き手ピート役マイケル役アンドレ役D相手の立場になる相手の話を聞いて理解する