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概要

どうとくのひろば No.18

本当にそう思います。大人は「わかっていても動けない」という人がほとんどだと思うので。大人は「何をしていいかわからない。」というのが一番多いですね。パソコンやテレビで情報が得られる時代に,何もできないなんて言い訳をしているように見えちゃう。大人に必要なもの。それは勇気かもしれませんね。私も最初はいろいろあったんですけど,最後は自分は何をしたいかですよ。純粋に「動物たちを助けたい。」と思ったから動いたんですね。けっして動物が大好きだとか感情的なものではなくて,このままじゃ教育的にもよくないんじゃないかとかも思いましたし。逆に,そういう感情だけだったらちょっと難しいと思うんですよね。感情的になってしまうことが多い問題ですから。声を出せない生き物を助けるために人間が声を出さないといけないという思いが強すぎると,敬遠されてしまったり,ヒステリックになってしまったりするので,そこは感情をコントロールして冷静にならないといけないと思うんです。むしろ中立の人がこういう問題をやることが大事で,冷静に対処することも必要ですし,自分もなるべくそういうふうに立ち振る舞いたいと心がけています。信念ですか……。いかにぶれないかが本当に大事で,それはすごく難しいことだと思うんですね。あと,しつこくあること(笑)。「しつこい」ってすごく嫌な言葉に聞こえますけど,私はこの活動をしつこくやっているんですよ。「続けている。」って言えばいいんですけど,「しつこく」って言ったほうがインパクトありますよね。とにかく10年もこの課題をやっていますから,しつこいですよ,やっぱり。(笑)やっていますね。形は変わりましたけど,訴え続けています。やっと今,いろんな方が動いてくださるようになってきました。10年前はそんなこと皆無でした。そういう意味ではすごく変わってきたなあって思います。子どもたちにはしつこさが悪いこととは思わせたくないなと。性格という問題じゃなくて,物事や行動に対してしつこくあれ,という気持ちですね。アーティストや職人の皆さんはしつこいですよね。しつこく追求する。しつこさがあって信念を貫いてらっしゃるから,悪い言葉ではないんじゃないかなと思って。私たちが目指すところに近づけてはいますが,自分の仕事と二足のわらじでやっているので……。思うようなスピートで動かすまではいけてないんですけど,人々に伝わっていることは実感しています。そこは財団を立ち上げてよかったなあと。いろんな方に「こういう財団を立ち上げている。こういう問題があるんだ。」と理解してもらって,解決していこうという流れにつながっていったらいいなと思っています。―「わかっていても動けない」大人にはどういうことが必要だと思いますか?―自分の信念をしっかり貫いていくということについても,小・中学生にメッセージをお願いします。―「しつこい」って悪い言葉みたいですけど,そうじゃないんですね。― 最初に2020年を目標に認知度を広げたいとおっしゃいましたけど,今はどんな感じですか?― そうなんですね。今後のご活躍をお祈りしています。本日はありがとうございました。―「小さいころから犬とか猫とかが好きだった」からかと思っていましたが,そういうものとは違う思いで活動されているんですね?― 子どもを見習わないといけないですね。―10年もされているんですか?1