ブックタイトルどうとくのひろば No.20
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どうとくのひろば No.20
1学校における道徳科の指導は,「よりよく生きるための道徳性を養う」ことが目的であり,それぞれの発達の段階に即して身につけたい道徳的価値を含んだ内容に基づいて行われます。小学校では低学年19,中学年20,高学年22,中学校では22の項目があり,道徳科の授業を行う際は,これらの内容を生徒自らが理解し,多面的・多角的に深く考えられるよう,指導の工夫をする必要があります。(深めるワード:「学習指導要領解説 特別の教科 道徳編 第3章 道徳科の内容」)道徳科の目標は,「道徳教育の目標に基づき,よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため,道徳的諸価値についての理解を基に,…道徳的な判断力,心情,実践意欲と態度を育てる。」と学習指導要領にあります。学校教育では,児童,生徒一人ひとりが道徳的な価値観を作り上げるために必要なものを「内容項目」として,取り上げています。たとえば,「中学校学習指導要領解説 特別の教科 道徳編 第3 章 道徳科の内容」のA-(1)「自主,自律,自由と責任」では,「誠実」がこれらの内容に深くかかわる価値であると示されています。(深めるワード:儒教,古代西洋哲学など)道徳的な行いをすること,例えば,「お年寄りに席を譲る人」は,道徳性が高いと見られます。しかし,道徳的な行いをしようとする意思の高まりは,どうやって知ることができるのでしょうか。人間の心のありさまは,外からはっきり見ることができません。まして,道徳的な行為は,道徳的な判断と共に,「思い切って」などと,道徳的な判断以外の要素でなされることもあります。道徳科の授業には,そのような自分とどう向き合い,人間としての生き方を求めるのかという深さがあるのです。(深めるワード:コールバーグ,大平勝馬)読み物教材を用いて行う授業では,「自我関与」中心の学習が一般的です。およそ,「自我関与」の無い道徳科の授業はあり得ません。今回の学習指導要領の改訂にあたり,文部科学省の報告で,あえてこれに触れているということは,これまでの指導ではじゅうぶんに行われていないと捉えられます。教材に含まれる人間性や道徳的価値をしっかり捉え,他の人と話し合い,意見交流をしながら,最後は自分自身と向き合い,どう生きるかを創出していくことが求められます。(深めるワード:社会心理学)新任の先生,今まで道徳に縁の薄かった先生のために,おもに道徳科でしか使わない,でも道徳科ではよく使うからとっても大事! そんな用語を集めてみました。元東京都葛飾区立堀切中学校 校長 永林基伸いまさら聞けない!道徳のキホン用語学校全体で行う道徳教育や道徳科の授業で,取り上げる内容を,短い文章で平易に表したもの。A?(1)「○○,□□」のように番号とキーワードで示されることが多い。道徳的な行いをする,道徳的な行いをしようとする意思の高まりや,そうしようとする人間の傾向であり,人間としてよりよく生きようと な 内容項目 する特性のこと。「一人ひとりがどのような人間になればよいか」「どのような人間になることをよしとするか」ということを考えるとき,手がかりとなる生き方の理念や社会規範のこと。ど 道徳的価値ど 道徳性道徳科の授業を教材を用いて行うとき,教材の登場人物の判断や心情を,児童,生徒一人ひとりが自分との関わりで深く捉え,自分自身にとって切実な問題として,道徳的価値を自覚すること。 じ 自我関与……2