ブックタイトルどうとくのひろば No.20
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どうとくのひろば No.20
監修:桃山学院教育大学 教授 越智 貢共著:福山平成大学 教授 上村 崇 南山大学 教授 奥田太郎きます。それどころか,どのような当番の仕事にもやりがいや誇りをもって取り組んでいるように見える人さえいます。そのような人たちは,働くことの意味をより深く理解している人にちがいありません。私たちは,集団のなかで働くことを通して,働くことには,お金を得ることや相手の喜ぶ顔とは異なった理由があることを知るようになります。それは,端的に言えば,自分が属している集団に貢献するという意識です。責任感や役割の自覚はこの意識からもたらされます。そして,そうした意識もまた働くことの大きな理由です。先の学級当番の仕事に真摯に取り組んでいた人は,学級という集団に自分なりに貢献しようとする意識,すなわち社会参画の自覚をもっていた人だと解することができるでしょう。このように,働くことには,様々な意味が含まれています。とりわけ,集団や社会の中でそれぞれが自分の役割を果たすという社会参画の意味を見落とすべきではありません。労働に勤いそしむこと,すなわち勤労が,社会に貢献すると言われるのはそのためです。私たちは,勤労を通して,他の人々とともにこの社会を支え合っています。そして,それは取りも直さず,社会の成員それぞれが他の成員の勤労によって支えられていることでもあります。そうした成員どうしのつながりと支え合いが理解されれば,やがて成員の中に公共の精神と呼ばれるものが醸成されはじめるにちがいありません。この意味で,学級当番は公共の精神に至るための糸口だといっても過言ではありません。学級は社会の縮図にほかならないのです。様々な人々の勤労によって社会が支えられていることを知る勤労勤労勤労勤労勤労勤労勤労社会の中の自己の役割を自覚しつつ生活する社 会公共の精神勤労勤労勤労勤労 勤労集団の中で働くことー社会参画勤労と公共の精神7