ブックタイトルどうとくのひろば No.21
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どうとくのひろば No.21
二本松市立渋川小学校校長 渡邉 真魚子どもたちと接する中で出てくる,「こんなとき,どうする?」。道徳教育をより輝かせるためのヒントを,先生方に教えていただきました。学活の学びは,道徳科でさらに深まる帝京大学准教授 飯島 英世道徳科は「未来を思考する時間」,学級活動は「今を思考する時間」。大阪市立上福島小学校校長 坂部 俊次「自分を見つめる時間」と「活動を通して学ぶ時間」の違い。こんなとき,どうする?子どもに,「道徳科と学活(学級活動)はどこが違うの」と聞かれたら?道徳科は,よりよい自分になろうとする心を持てるように,ものの見方や考え方を話し合って大切なことに気づき,自分を見つめ直す時間です。学級活動では,学級生活をよりよくする方法を,学級集団に参加し,学級の友達と協力し合う活動を通して学びます。道徳科では自分を見つめ直して学級の人間関係づくりを意識すること,学級活動では,話し合いを通した集団決定と目標達成のための実践を伴うことが重要です。このように,道徳科は,全教育活動における道徳性の育成の指導を補充・深化・統合します。同時に,道徳科での指導が学校教育全体に波及し,生かされていく関係にあります。特別活動,特に学級活動における道徳教育の役割はたいへん重要です。少し,気障な言い方でしょうか。私は夢や理想をもって,よりよい生き方を思考するのが道徳科の時間だと考えて,反省的な懺悔の道徳科の時間にならないように心がけています。もちろん,夢や理想は,「今」より少し先の未来の生き方。それも「今」というひとときがあってのことですから,学級活動では,今この段階で,どう集団決定,あるいは自己決定していくのかを考え,選択し,行動することが求められていると思うのです。その上で,道徳科は,子どもたちに,これからの自分の生き方を考えさせ,判断し,行動するための心構えをしっかり創る。そうすることで,道徳的諸価値が資質・能力として身に付くのだと考えます。未来に向けたよりよい生き方を考えるということこそが道徳科の特質なのです。みなさんは,国語や社会などの教科の学習だけでなく,学活や休み時間,給食などの学校のすべての学びの中で,よりよく生きるための心の力を育んでいます。これを道徳教育と言います。特に学活は,学級や学校生活に関わる具体的な体験を通して,さらによい集団や学校生活にするための問題を発見し,それをみんなで協力して解決することで,よりよい友達関係や学校生活のための知恵や心の力を身に付ける学習ですから,道徳教育にとって大きな役割を持っています。道徳科は,教科書を参考にして,学活などすべての学びの中で培った心の力について,さらに思いや考えを深め,自分のよりよい生き方を考える学習です。つまり,道徳科の学習は,学活などすべての学びを通して行う道徳教育の中心としての役割を担っているのです。12