ブックタイトルこれからの道徳科の授業と「道徳ノート」の活用
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これからの道徳科の授業と「道徳ノート」の活用
?「 道徳ノート」の構成 これまでの道徳の時間では,教師がワークシートを作成して使ったり,子どもが一冊のノートに感じたことや考えたことなどを書いたり,そのノートにワークシートを貼ったりして使うことも行われていました。 日本文教出版の「道徳ノート」は,教材に合わせて一冊の「道徳ノート」としてまとめています。 教科書の配列順に1教材あたり1ページを充てていますので,1回の授業でノート1ページという自然で無理のないペースで使うことができます。 また,教科書の発問に合わせて書くスペースをとっているため,授業中に子どもたちがどこに書いてよいのかわからなくなるという心配もありません。教師が授業後に「道徳ノート」を確認する際も,どこに何が書いてあるかがわかりやすくなっています。 さらに,教科書では,内容項目の4つの視点A主として自分自身に関すること B主として人との関わりに関すること C主として集団や社会との関わりに関すること D 主として生命や自然,崇高なものとの関わりに関することを色分けしているので,その教材がどの視点に当たるのかが,一目でわかります。それに合わせて「道徳ノート」も同様の色分けをしているため,子どもの状況や発達の段階に合わせ,学期ごとあるいは学年ごとの大くくりなまとまりで,視点別に見返すことができるように構成しています。? 道徳科の授業と書く活動 では,道徳科の授業での「道徳ノート」の活用の仕方を紹介します。 「小学校学習指導要領解説 特別の教科 道徳編」には,「書く活動は,児童が自ら考えを深めたり,整理したりする機会として,重要な役割をもつ。この活動は必要な時間を確保することで,児童が自分自身とじっくり向き合うことができる。また,学習の個別化を図り,児童の感じ方や考え方を捉え,個別指導を行う機会にもなる。さらに,一冊のノートなどを活用することによって,児童の学習を継続的に深めていくことができ,児童の成長の記録として活用したり,評価に活かしたりすることもできる。」と示されています。このように,道徳科における書く活動には,さまざまな意義があります。書く活動の,子どもと教師,それぞれの立場での意義は上図③のようにまとめることができるでしょう。 これからの道徳科の授業では,これらの意義を踏まえて,子どもたちの発達の段階や実態に応じて,適切に「道徳ノート」を活用した「書く活動」を取り入れることが大切です。? どこで書くか,何を書くか 前述のように道徳科において,書く活動はとても意義のある学習活動ですが,毎時間書く活動を入れなければならない,ということではありません。 教師が1 時間の授業を計画する段階で,子どもたちの道徳性を養うために書く活動を取り入れることが効果的であると判断したときに行うことが大切です。 したがって,別冊「道徳ノート」もすべての授業で使わなければならないというものではありません。 では,授業で書く活動を学習指導過程のどの段階で取り入れたらよいのでしょう。そして,子どもたちに,どんなことを書かせればよいのでしょう。 書く活動は,週1 時間の道徳科の授業の中で行うとても貴重な時間ですから,教師は,何を目的に書く活動を入れるのか,子どもに何を書かせるのかを明確にする必要があります。 道徳科の学習指導過程では,「導入」,「展開」,「終末」のどの段階でも,書く活動を取り入れることは考えられます。 けれども,例えば学習指導過程の終末の段階で,子どもたちに「今日の道徳の学習について,感想を書きましょう。」と投げかけ,授業の感想を書かせたとき,【子どもの立場から】・発言が苦手でも,自分の感じたことや考えたことを自由に表現できる。・じっくり考えて書くことで,ねらいとする道徳的価値について自分を見つめることができる。・いろいろな友達の意見も考え合わせながら,自分の考えをまとめることができる。・書いたことをもとに,自信をもって発表することにつながる。【教師の立場から】・子ども一人一人の感じ方を把握できる。・一人一人が,ねらいとする道徳的価値についてどう考えているか,その状況を把握し評価につなげることができる。・道徳科の授業で把握した子どもの学習状況や道徳性に関わる実態を,教育活動全体で行う道徳教育の指導につなげられる。・教師自身の指導の評価に活用することができる。図③道徳科における書く活動のさまざまな意義5