ブックタイトルこれからの道徳科の授業と「道徳ノート」の活用

ページ
7/8

このページは これからの道徳科の授業と「道徳ノート」の活用 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

これからの道徳科の授業と「道徳ノート」の活用

ではありません。このことは,実際に「道徳ノート」を使う子どもたちや,家庭で「道徳ノート」を見る機会が増えるであろう保護者への周知をしっかりとしておくことも重要です。 ねらいや子どもたちの状況に応じて,年間を通じてこの三つをバランスよく活用することによって,道徳的価値の大切さについての理解(価値理解),理解はできても道徳的価値をなかなか実現することが難しい人間の弱さについての理解(人間理解),道徳的価値に関わる感じ方や考え方は一つではないことの理解(他者理解)を深めることができるようになっています。 もちろん,教科書の発問とは別の場面を中心発問にしたり,さらに改善した発問にしたりする場合などは,発問を黒板に明確に書いて,子どもに「道徳ノート」の発問を書き換えるよう指示するなど,教師の意図で自由に活用することが可能です。教師用指導書に付属のCD-ROM には,「道徳ノート」の全データが,加工可能な形式で収録されていますので,加工して印刷・配布することもできます。 さらに,「道徳ノート」には,本時の学習を振り返り,簡単な自己評価をする欄も設けられています。 これは,学習を通じて深めた道徳的価値の理解と同時に自分を見つめ,自分自身についての理解(自己理解)を深めることとともに,これからの発展につなげることができる自己評価の欄になっています。 道徳の学習の中で,「しっかり考えた」「新しく気付いたことがあった」「これから大切にしたいことがわかった」について,当てはまるところに〇をつけるという,ごく簡単な振り返りですが,このことの積み重ねが,子どもなりに自分の道徳性を深めるきっかけになることでしょう。 この自己評価で大切なことは,子どもが何を目的に自己評価をするのかということについて,よく理解していることです。「『しっかり考えた』ところに毎回〇をしておけば,先生に褒められる」というのでは,意味のない自己評価になってしまいます。? 書いたことを生かす 書く活動については,抵抗感を持つ子どももいます。抵抗感を減らすためには,「何を書くか」を明確にすることや書く回数や分量を適切に取り入れることなどがありますが,最も大切なことは,子ども自身が書くことのよさを実感することができることです。 例えば,発言することが苦手な子どもでも,「道徳ノート」に書いたことの発表ならできることもあることでしょう。また,書いたことを少人数で見せ合ったり読み合ったりしながら交流することもできるでしょう。そのことで,書いたことを子ども同士が共有し書くことのよさの実感に繋げることができます。 また,教師にとっては,子どもの書く活動を観察することで,その後の道徳的価値についての考えを深める話合いに生かす記述を見付け,意図的に指名をすることができます。 この他にも次のことがあります。 ① 評価への活用 別冊「道徳ノート」は,子どもの状況や発達の段階に合わせ,学期ごとや学年ごとの大くくりなまとまりで,視点別に見返すことができるようにしています。巻末には「道徳の学習で学んだことを書きましょう。」図⑤「道徳ノート」のさまざまな利用のしかた図⑥「道徳ノート」の紙面①メモを取りながら友達の意見を聞き,考える,という扱いもできる。②教科書とは別の発問を使いたい場合は,発問を黒板に明確に書いて,子どもに「道徳ノート」の発問を書き換えさせる。③教師用指導書付属の道徳ノートのデータを加工する。④自己評価欄を活用し,自己評価の積み重ねによって,子どもなりに自分の道徳性を深めるきっかけとする。7①③ ②