ブックタイトルやってみよう!小中連携をとおした道徳教育と評価

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やってみよう!小中連携をとおした道徳教育と評価

日文 教授用資料平成30年(2018年)3月2日発行CD 33389やってみよう!小中連携をとおした道徳教育と評価3 教育活動全体の道徳教育での評価 子どもの道徳性そのものは評価することが難しいため,学校の教育活動全体の道徳教育での評価として,通知表の「行動の記録」を活用した評価例の紹介です。? 各教科と道徳とを関連付けた資料を作成 いわゆる道徳教育の全体計画「別葉」とは別に,各教科等の単元のねらいを押さえつつ,学習内容を豊かな人間形成・人格形成という視点から捉えて「各教科の単元と道徳の内容項目との関連」をまとめて冊子にしました。これによって,各教科等でどのような道徳的行為を見取れるかを明確にしました。? 校務支援システムの「いいとこみつけ」 全教員( 主に学年教員) が,各教科等の時間での子どもの様子を,校務支援システムの子どもの個人ページに記入し,「いいとこみつけ」を蓄積しました。道徳の評価は,プラス評価が大切です。全教員で子どもの「いいとこ」を見つけ,蓄積した内容を,学期末や年度末に「行動の記録」に記入することで,学校の教育活動全体の道徳教育での評価とすることができるのではないでしょうか。各教科の単元と道徳の内容項目との関連A主として自分自身に関すること・球技大会→学校行事の中で,自身の役割を自覚し,誠実な行動ができる。・合唱コンクール→自らの意志で自らを律し,他者に対して誠実な行動が実行できる。・体育大会→体育祭において,誠実に実行してその結果に責任をもつ。・文化祭→文化祭において,誠実に実行してその結果に責任をもつ。・チャレンジ体験→職場の人に対して,自身の役割を自覚し,誠実な行動ができる。・3年生を送る会→3年生を送る会において,自身の役割を自覚し,誠実な行動ができる。〇国語・(3年)「高瀬舟」→登場人物の生き方や考え方に学ぶことで,人間としての誇りをもった責任ある行動をとろうとする。・(3年)「ネット時代のコペルニクス」→情報社会の中で,誠実に知識を組み上げ,思考を組み立てる大切さを理解することで,自分のとった行動に対して責任を持たなければならないことの意味を知る。〇数学・(1年)資料の活用→身の回りの課題などを解決するために必要な資料を収集・整理について学ぶことを通して,何が正しく,何が誤りであるかを自分で判断することの大切さを知る。・(3年)標本調査→身近な問題の解決のためにどのような標本調査をすればよいかを考えることを通して,何が正しく,何が誤りであるかを自分で判断することの大切さを知る。(1)[自主、自律、自由と責任]自律の精神を重んじ、自主的に考え、判断し、誠実に実行してその結果に責任をもつこと。学校行事・生徒会活動各教科校務支援システムでの「いいとこみつけ」(京都市)プリントを後ろから集めてくるときに,いつもきちんと用紙を揃えて,向きを変えて手渡してくれます。ちょっとした気遣いですが,うれしいですね。ありがとう。「いいとこみつけ」の例京都市立中学校教諭,学校指導課・京都市総合教育センター指導室指導主事,京都市立中学校で教頭・校長を経て現職。京都市や枚方市等で研修会の講師を務め,大学では後進の育成に努めている。関西外国語大学 教授 太田 和男さいごに これからの学校が教育課程の改善等を実現し,複雑化・多様化した課題を解決していくためには,「チームとしての学校」を作り上げていくことが大切であるといわれています。  道徳教育を推進するには,小,中学校が連携した「チーム学校」での取組が,今求められているでしょう。