ブックタイトル中学校数学「データの活用」新教材の指導の手引き
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中学校数学「データの活用」新教材の指導の手引き
日文 教授用資料 15図1 は,表1 のデータを箱ひげ図に表したものです。この図では,1 年間の猛暑日が16 日というのは右のひげの部分にあてはまるので,福岡の1 年間の猛暑日としては「多い」といえます。2.箱ひげ図の見方の注意点これまでに学んできた棒グラフやヒストグラムでは,棒(柱)の長さが対象となる数量に比例する関係にありました。このことから,図1 のような箱ひげ図を見たとき,直観的に「左のひげは右のひげより短いから,左のひげの区間に分布する値の個数は右のひげの区間に分布する値の個数より少ない」とか「右のひげの長さは左のひげの長さの6 倍以上あるから,右のひげの区間にある値の個数は左のひげの区間にある値の個数の6 倍以上である」といった誤った解釈をしがちです。そこで,箱ひげ図のしくみを指導する際には,図2 のように,箱ひげ図とドットプロットを併記したものを見せ,「ひげや箱の長さが短いほど値の分布が密で,長いほどまばらである」ことや「ひげや箱が長くても短くても,4 つに区切られた区間に分布する値の個数はおおよそ同じである」ことを印象づけるとよいでしょう。また,図2 を見ると,猛暑日が30 日あった年が20 年間で1回あったために右のひげが長くなっていることがはっきり認知でき,極端に離れた1 つの値が箱ひげ図のひげの長さに影響を与えることも理解できます。その意味でも,学習の初期段階では,図2 のように箱ひげ図とドットプロットを併記して見せることが,箱ひげ図の正しい見方の理解・定着に有効であると考えられます。図2 図1に表1のデータのドットプロットを併記したもの※図1,図2ともに『中学数学 移行用補助教材 2019 年度第1 学年用/ 2020 年度第2 学年用』(日本文教出版)より転載図1 年ごとの猛暑日の日数(1998 ?2017 年,福岡)