ブックタイトル中学校数学「データの活用」新教材の指導の手引き
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中学校数学「データの活用」新教材の指導の手引き
日文 教授用資料 3通学時間は20 分未満,8 割の生徒の通学時間は25 分未満であることがわかります。3.累積相対度数の求め方累積相対度数の求め方には,次の2 通りがあります。a 各階級の相対度数を求めてから,当該の階級までの相対度数を合計する。b 当該の階級までの累積度数を求めてから総度数でわる。総度数をN,各階級の度数を最小の階級から順にn1,n2,n3,…として,最小の階級から3 つめの階級までの累積相対度数を式で表すと,それぞれ次のようになります。a n1N+n2N+n3N b n1+n2+n3Nこの2 つの式は同じ数を表していることから,aとbの求め方は,数学的には同義といえます。しかし,それぞれの方法で累積相対度数を求めた結果,双方の値にずれが生じる場合があります。表4 の累積相対度数は,aの方法で求めています。各階級の相対度数は,小数第3位を四捨五入して,小数第2 位までの近似値で表しています。表5 の累積相対度数は,bの方法で求めています。累積相対度数は,表4 の相対度数と同じようにして求めた近似値です。表4 と表5 を比べると,累積相対度数の値に最大で0.02 のずれが生じています。aは累積相対度数の定義通りであり,累積度数と同じ求め方であるため理解しやすいといえます。しかし,累積相対度数からデータの分布の傾向を読み取るという意味では,b の方法で求めた値の方が,データの実態に合っているといえます。具体例を挙げて考えてみましょう。表4 をもとに考えると,15 ?20 の階級までの累積相対度数が0.52 であることから,「40 人のうち,過半数の生徒の通学時間は20 分未満である」といえます。しかし,15 ?20 の階級までの累積度数が20人であることから,実際には「40 人の半分の20 人の通学時間は20 分未満である」が正しく,「過半数」は正しくないことがわかります。この点では,表5 の累積相対度数0.50 の方がデータの実態を表しているといえます。ただし,aの方法で求めた累積相対度数が間違いということではありません。「累積相対度数が0.52 だから過半数といえるか」最小の階級から各階級までの相対度数の合計表4 アの方法で求めた場合時間(分) 度数(人) 相対度数累積相対度数以上未満0 ?5 1 0.03 0.035 ?10 3 0.08 0.1110 ?15 7 0.18 0.2915 ?20 9 0.23 0.5220 ?25 12 0.30 0.8225 ?30 8 0.20 1.02合計40 1.02(累積度数)/(総度数)表5 イの方法で求めた場合時間(分) 度数(人)累積度数(人)累積相対度数以上未満0 ?5 1 1 0.035 ?10 3 4 0.1010 ?15 7 11 0.2815 ?20 9 20 0.5020 ?25 12 32 0.8025 ?30 8 40 1.00合計40