ブックタイトル中学校数学「データの活用」新教材の指導の手引き

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概要

中学校数学「データの活用」新教材の指導の手引き

4 日文 教授用資料といった問題は,誤差を含む可能性を読み手が考慮して判断するべきものだからです。右の図1 は,日本文教出版が発行している移行用補助教材です。ここで紹介している累積相対度数の求め方は,前ページに示したb です。新学習指導要領では,近似値や誤差,有効数字の内容が中3 へ移行していることから,ここでは丸め誤差によるずれについては深入りを避け,bの方法のみを扱っています。指導にあたっては,混乱を避ける意味で,aとbのどちらの方法で求めても結果が同じになるようなデータを教材とする方が無難といえます。それでも,実在するデータや,自分たちで実験や調査をして集めたデータを分析する際には避けられない問題でもあるので,注意してください。4.相対度数の合計が1.00 にならない場合の処理について前ページの表4 では,相対度数の合計が1.02 となっています。このような場合,どのように処理するべきでしょうか。小学校算数で,これと似た状況があります。小学5 年では割合とともに円グラフや帯グラフを指導しますが,四捨五入で生じる丸め誤差の関係で割合の合計が100%にならないことがあります。しかし,円グラフや帯グラフをかく際,割合の合計が99%や101%になると,指導上の不都合が生じます。そこで,データの読み取りに影響が少なくなるよう,割合の一番大きい部分か「その他」で値を増減させて,全体が100%になるように指導するのが一般的です。これにならって,中学校でも,相対度数の合計を1.00 にするために,度数が最も大きい階級の相対度数を操作するという指導法があります。ただし,これらは,あくまでも小学生や中学生への指導上の配慮です。実社会では,無理に1.00(100%)にするような調整をせずに,上の図2 のように注意がきをするのが一般的です。図1 中学数学 移行用補助教材 2019 年度第1 学年用/ 2020 年度第2 学年用(日本文教出版)図2 平成29 年度「国語に関する世論調査」の結果の概要(文化庁ウェブページ)