ブックタイトル道徳科「深い学び」のための内容項目ハンドブック

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概要

道徳科「深い学び」のための内容項目ハンドブック

学年「学習指導要領」の内容発達の段階ごとのキーワードとポイント小・低学年健康や安全に気を付け,物や金銭を大切にし,身の回りを整え,わがままをしないで,規則正しい生活をすること。「よい生活習慣の気持ちよさ」低学年ですから,物事を行った後の気持ちを考えさせましょう。最初の段階では,ほめられた喜びも含めた気持ちのよさです。このことが自覚できるようになれば,ほめられただけでなく,頑張った自分,やればできる自分,前より大きくなった自分といった気持ちのよさを自覚できるようにしましょう。逆に,わがままをしたり,健康や安全に気を付けることができなかったりしたときのいやな気持ちに気付くことも大切です。特に,自分も,そして周りの人たちも,いやな気持ちになるのです。小・中学年自分でできることは自分でやり,安全に気を付け,よく考えて行動し,節度のある生活をすること。(低学年の内容)+「自分でしっかり考える」私たちは,つい誘惑に負けたり,周りに流されたりして,軽はずみな行動をし,正しいことができないときがあります。そうならないようにするためには,行動する前に安全な生活や望ましい行動を思い出しながら,これでよいのかなどと,先のことや置かれている状況を自分でしっかりと考え,自分で,自分のハンドルやアクセル,ブレーキを操り,行動することの大切さを自覚できるようにしましょう。できたときの喜びも,ほめられたり,安全な生活ができたりした喜びだけでなく,自分でちゃんと考え,自分で行動できたという喜びがあることを自覚できるようにしましょう。小・高学年安全に気を付けることや,生活習慣の大切さについて理解し,自分の生活を見直し,節度を守り節制に心掛けること。(低,中学年の内容)+「自分を見つめる」高学年になると,自分を客観的に見ることができるようになります。そうすると,誘惑や不注意,無計画さなどのある自分が見えてきます。一方で,それに打ち克ち,ほどよさを続けている自分も見えてきます。自分の弱さに負けてしまっている自分,逆に,やればできる自分,乗り越えた自分,心掛けている自分などと自分を客観的に見つめ,「自分との闘い」に負けない自分を自覚できるようにしましょう。また,自分の生活や安全など,自分のことだけにしか配慮できないのではなく,周りのことも考えられる視点や視野ももてるようにしましょう。中学校望ましい生活習慣を身に付け,心身の健康の増進を図り,節度を守り節制に心掛け,安全で調和のある生活をすること。(小学校の内容)+「ほどよさを自分でコントロール」自分の欲望や衝動に負けず,度を越さない,ほどよさを保つ,安全に配慮するなど,心身の健康の増進,生涯にわたって学ぼうとする意欲や習慣,時間や物を大切にすること,安全への配慮,望ましい生活習慣を身に付けることなどが,他に振り回されない,充実した人生につながることを自覚できるようにします。特に,「ほどよさ」とは,過ぎてもいけないし足りなくてもいけないほどほどのところであり,その「ほどよさ」をずっと維持することは,一見,簡単そうに見えて実はとても難しいことであること,そして,それを貫き自分自身をコントロールすることで,一回り成長した自立した自分を確立できることなどを話し合いましょう。学年「学習指導要領」の内容発達の段階ごとのキーワードとポイント小・低学年自分の特徴に気付くこと。「自分のよいところ」自分のよさは,なかなか気付くことが難しいものです。低学年ですから,自分から他人と比べてというよりも,周りの人たちからほめられたり,指摘されたりして気付くことのほうが多くあります。そこで,ほめられたり励まされたりするところが自分のよいところであることや,よいところを知ることはうれしいし楽しいことに気付き,自分のよいところをもっと見つけようとする意欲を高めることができるようにしましょう。小・中学年自分の特徴に気付き,長所を伸ばすこと。(低学年の内容)+「よさは伸びる」集団での活動が活発になるにつれ,子どもたちは,周りの友達と自分を比べることが増えてきます。このことは,「自分らしさや自分のよいところなんてない」などと,マイナス思考で固定的に考えてしまうことになりがちです。私たち一人ひとりには,必ず自分らしさや自分のよさがあること,そのよさは自分の中に隠れているが,自分の力で伸ばすことができることなどと,自分のよさを固定的に捉えることなく,可能性をもってプラス思考で捉えることができるようにしましょう。小・高学年自分の特徴を知って,短所を改め長所を伸ばすこと。(低,中学年の内容)+「自分磨き」中学年では,よさは伸ばせることを学んできました。高学年では,それをさらに磨くことで,新しい自分が生まれてくることや,自分が短所と思っていることでも,他の人から見たり,見方を豊かにしたりすれば長所にもなることなど,より一層,自分磨きの大切さについて考えられるようにしましょう。自分のよさは,自分が積極的に磨いていかないと輝いてきません。自分が磨き始めると,自分が思っていた以上に輝き始めるのです。自分を見つめ直し,自分のよさを生かすことが大切です。中学校自己を見つめ,自己の向上を図るとともに,個性を伸ばして充実した生き方を追求すること。(小学校の内容)+「未来の自分を輝かせるのも自分」誰もが,よいところといやなところをもっています。そしてそれは,決して,他人と比べるものではない,その人らしさなのです。個性を伸ばすためには,まずは,この丸ごとの自分を受け入れるところが出発点です。よいところもいやなところも含め,自分は自分なのです。それを,他人と比べてひがんだり,落ち込んだりしていては,自分を伸ばすことには決してつながらないのです。何より,自分の値打ちを最も分からねばならないのは自分なのです。その上で,よいところは自分から磨きを掛け,いやなところは改めようと自らが思うことが,その人を輝かせることになります。人と比べてしまう弱さに気付き,過去ではなく,未来の自分を変えようとする向上心が,充実した生き方につながっていくことを自覚できるようにしましょう。 未来の自分を輝かせるかどうかは,自分次第なのです。10 11A 小/中 節度,節制 A 小 個性の伸長/中 向上心,個性の伸長Aの視点