ブックタイトル道徳科「深い学び」のための内容項目ハンドブック

ページ
26/36

このページは 道徳科「深い学び」のための内容項目ハンドブック の電子ブックに掲載されている26ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

道徳科「深い学び」のための内容項目ハンドブック

学年「学習指導要領」の内容発達の段階ごとのキーワードとポイント小・低学年父母,祖父母を敬愛し,進んで家の手伝いなどをして,家族の役に立つこと。「家族の役に立つ喜び」自分に対する家族の愛情を,ぬくもりやうれしさ,喜びから自覚できるようにしましょう。特に,多くが他律の段階にいる子どもたちです。大好きな家族が自分を大事にしてくれていることや,家族のおかげで自分の毎日の生活があること,父母,祖父母は,たくさんのことを知っていて,また,家族のために働いていることなどに注目させ,自覚を深めます。そして,その感謝や憧れなどから,自分にできることをお手伝いとして行い,大好きな家族のために少しでも役に立とうとする思いや,してもらった喜びだけでなく,自分が家族の役に立った喜びから,家族を敬愛する思いを高めましょう。小・中学年父母,祖父母を敬愛し,家族みんなで協力し合って楽しい家庭をつくること。(低学年の内容)+「家族の一人として」家族の庇護のもとから次第に家族の外へと生活や関心を広げる子どもたちです。これまでは,あまりに近かったために気付けなかった家族の自分に対する思いに気付き,家族のために自分にできることをしようとする態度を育てていきたいと考えます。「つくる」とありますが,中学校のように家庭生活を「築く」というものではなく,家族の一人として家族のために自分にできることをすることで,家族みんなが楽しい,うれしい雰囲気をつくっていくことができるといったことを自覚できるようにしましょう。小・高学年父母,祖父母を敬愛し,家族の幸せを求めて,進んで役に立つことをすること。(低,中学年の内容)+「家族それぞれの立場から思いを考えて」高学年では,家族の幸せを求めて進んで行動することがポイントです。「家族の幸せを求める」とは,家族それぞれに思いや願いがあることに気付き,それを考えて行動することです。低学年や中学年のように,子どもである自分に対する家族の思いや願いだけではなく,家族自身の思っていることや願っていることです。したがって,例えば,「父母は,仕事と家庭の両立のために,苦労をしながらも頑張っていて,仕事がうまくいくこと,家族が笑顔でいることが,喜びなのだ。だから,私は……」などと,家族それぞれの立場に立って家族の思いや願いを考え,自分にできることを行動しようとする思いを深めましょう。それは,家族の一員として,受け身ではなく,家族のことを考え,行動しようとする能動的な考え方への広がりです。中学校父母,祖父母を敬愛し,家族の一員としての自覚をもって充実した家庭生活を築くこと。(小学校の内容)+「家庭生活を築く主体として」小学校では,あくまでも,家族の中でお世話になっている自分でした。その中で,家族の気持ちや立場に立って考え,家族の一員としての自分にできることを広げてきました。中学校は,「家庭生活を築く」とあるように,いよいよ家族の一員として主体的に家庭生活を築いていく段階です。それには,家族全体のことや家族それぞれの思いや願いを考え,自分も家族の一員として家族を支え,積極的に家庭という生活の場を築いていこうとする意欲や態度を育てることが求められます。祖父母から見れば,バトンタッチの時期なのです。学年「学習指導要領」の内容発達の段階ごとのキーワードとポイント小・低学年先生を敬愛し,学校の人々に親しんで,学級や学校の生活を楽しくすること。「学校は楽しい」低学年は,学級や学校に対しては,まだ,自分と担任の先生との一対一という関係が優勢で,集団という意識は十分ではありません。そこで,まずは担任の先生に尊敬と親しみの気持ちをもつことと,学校には担任の先生だけでなく,教職員や友達,上級生など,様々な人々がいることやその人たちと接することの楽しさや喜びに気付き,憧れや親しみをもって自分たちの学校という意識を高めることができるようにすることが大切です。小・中学年先生や学校の人々を敬愛し,みんなで協力し合って楽しい学級や学校をつくること。(低学年の内容)+「自分たちの学級」低学年との違いは,敬愛の対象が学校の人々にも及んでいることと,学級や学校生活を「楽しくする」ことが,「つくる」となっていることです。活動範囲の広がりとともに,学級の話合い活動や係活動などで学級生活の充実をみんなで進めてきた経験を基に,学校のみんなが学校をよりよくしようと支えていることや,自分たちも,学級をよりよくしようと頑張っていることの自覚が図れるように進めましょう。そして特に,「自分たちの学級」という意識やそのよさに注目できるようにしましょう。小・高学年先生や学校の人々を敬愛し,みんなで協力し合ってよりよい学級や学校をつくるとともに,様々な集団の中での自分の役割を自覚して集団生活の充実に努めること。(低,中学年の内容)+「自分たちの集団や学校らしさ」高学年の子どもたちは,学校や地域の集団においては,集団を支える機会が増え,自分たちの学校や集団という意識がますます高まります。また,高めることが大切です。そして,自分の置かれている立場や役割を意識しながら,自分たちの学校や集団をよりよく発展させることは,成員一人ひとりの力を合わせ,チームとして取り組んでいくことによって達成できることなどを自覚し,活躍できるようにしていくことが求められます。高学年として学校や集団をリードした経験を基に,自覚を深めていきましょう。中学校教師や学校の人々を敬愛し,学級や学校の一員としての自覚をもち,協力し合ってよりよい校風をつくるとともに,様々な集団の意義や集団の中での自分の役割と責任を自覚して集団生活の充実に努めること。(小学校の内容)+「校風や集団の誇りをつくる」中学生ともなれば,様々な集団に属しています。その集団には色々な形,目的や意義があります。その一員であることに愛着をもち,その集団をさらによりよい集団にしていこうとする役割と責任は自分にもあることを意識できるようにしましょう。集団の中の役割には,目立つものもあれば陰となるものもあります。それらの役割に軽重を付けることは,役割しか見ていない狭い捉えです。一つ一つの役割があるからこそ,集団としての共通の目的や目標に向かい,様々な役割をもった成員が力を合わせることができます。そして,それぞれの責任を果たして協働するとき,成員間には信頼関係が築かれ,集団としての大きな成果が得られます。それはやがて,その集団や成員の誇りとなるのです。 集団と個の両方を捉える視点が大切です。24Cの視点C 小/中 家族愛,家庭生活の充実 C 小/中 よりよい学校生活,集団生活の充実25