ブックタイトル小学校道徳 沖縄県郷土資料集
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小学校道徳 沖縄県郷土資料集
■年中花が咲く資料館の中庭■展示室で説明をする仲田さん「証言員」として、「泥だらけのガマの中で亡くなった友達や、けがをしていっしょに逃げられず、置いていってしまった友達の話」などを伝えたり、「残された家族にとってどれだけつらい状況だったのか」を、くわしく説明したりしていました。しかし、年月の経過とともに「証言員」の高齢化が進み、生存者による語りつぎが難しくなっていきました。そこで、戦争を知らない若い世代へ確実に伝えることができるよう、展示を変えるとともに、二〇一五年からは、戦後生まれの人たちが戦争体験を伝える役割を引きつぐようになりました。その一人が資料館で働く仲田晃子さんです。仲田さんは「これからを生きる人には、戦争が二度とおこらない、平和な世の中で暮らしてほしい。」「この資料館に来てくれる人に、戦争で亡くなった人やつらい体験をした生存者の思いを伝えていきたい。」と言います。資料館で働く仲間といっしょに多くの体験者に話を聞き、実際にガマに足を運び、資料を読むなどして、沖縄戦が始まる前の学校生活や、沖縄各地の戦時中のようす、生き残った人の戦後の生活などを調べました。沖縄戦の悲惨さを知ってもらうため、パネルや映像、本などにわかりやすくまとめています。そして、資料館をおとずれた人との交流を通して、展示と人をつなぐ大きな役割を果たしています。仲田さんは「当時のひめゆりの生徒たちは、戦争が悪いことだと知らずに育った世代でした。むしろ積極的に戦場へ向かわせる教育を受けていたのです。夢をもちながら亡くなった人たちがたくさんいて、生き残った人の心にも傷を多く残しました。平和な世の中がどれだけたいせつかということは、生き残ったからこそわかり、それを伝えてくれた人がいるからこそ実感できるのだと思います。」と語ってくれました。「毎日、戦争のことを考える必要はないですが、この資料館が、いつでも沖縄戦を学ぶことができて、平和のたいせつさを感じられる場所でありたいです。」仲田さんによって、世界平和への思いはこれからも受けつがれていきます。「証言員」の思いと仲田さんの思いを比べてみて、共通しているところと異なっているところを考えてみましょう。考えてみよう!なかだなかだくひさんきずどろなともだちともだちじょうきょうむずかこうれいせいぞんてんじわかやくわりなかだあきこなかだなかだひとりえいぞうなかだ5101555 54510