ブックタイトルまなびと+(プラス)vol.1
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まなびと+(プラス)vol.1
『豊かな情操を養う』ことを目指して1図画工作・美術科が子どもに求めるものは?-教科の目標図画工作科、美術科(中学校)、芸術科(高等学校)に共通している教科の目標は『豊かな情操を養う』ことです。多くの教科では学習指導要領の共通理念である『生きる力』を育むために知識・技能の習得を基本におき、次にこの知識・技能を根拠に思考力・判断力・表現力などの育成が求められています。ところが図画工作科・美術科・芸術科では、もちろん『生きる力を育む』ことは基本ですが、子どもの感性を基に創造することの喜びを味わうことを基本においています。そこから自分の発想や構想を具現化するために、知識・技能の習得が必要になってきます。この創造の喜びを味わう体験からこそ『豊かな情操を養う』ことができると考えます。2造形遊びの位置付け造形遊びは小学校の学習指導要領の中で、全学年ともA表現?として示されていますが、美術科(中学校)ではありません。子どもが自分の感性を基に主体的に発想をして表現することをねらいにしているのですから、表現活動の楽しさを味わう、遊び心が根底になければなりません。『「造形遊び」って何??最も根源的な表現』でお話しした通り、必ずしも作品にすることを目指していませんので、先生は活動の中で、子どもの試行錯誤による様々な表現の試み、工夫を受け入れることが重要です。この体験から、子どもは自分の発想や表現に自信をもつようになります。高学年、中学校さらに高等学校へと成長するにつれて表現活動自体を楽しむだけでなく、表現方法にも興味を示すようになった時、造形遊びで身に付けた様々な資質は大きな力になります。3美的感動体験により『豊かな情操を養う』子どもが授業で味わう創造の喜びは美的感動体験といえると思います。美的感動体験は子どもが自分の感性と意思で美しいものを見付け、判断し、価値観をもつことであり、人の心の成長に必要な力です。いま、学校では、学力の向上が大きなテーマになっており、様々な取り組みがなされています。知識・技能の習得は重要なことですが、同時に『豊かな情操を養う』ことも、大きな意味をもっていることがご理解いただけたと思います。肉を食べたら、野菜を食べるべきであるように、知識・技能の習得を求めればこそ、『豊かな情操を養う』ことの意義も重要になってくると思います。B鑑賞?身近にある作品などを鑑賞する活動を通して,次の事項を指導する。ア自分たちの作品や身近な美術作品や製作の過程などを鑑賞して,よさや面白さを感じ取ること。イ感じたことや思ったことを話したり,友人と話し合ったりするなどして,いろいろな表し方や材料による感じの違いなどが分かること。〔共通事項〕?「A表現」及び「B鑑賞」の指導を通して,次の事項を指導する。ア自分の感覚や活動を通して,形や色,組合せなどの感じをとらえること。イ形や色などの感じを基に,自分のイメージをもつこと。〔第5学年及び第6学年〕1目標?創造的に表現したり鑑賞したりする態度を育てるとともに,つくりだす喜びを味わうようにする。?材料などの特徴をとらえ,想像力を働かせて発想し,主題の表し方を構想するとともに,様々な表し方を工夫し,造形的な能力を高めるようにする。?親しみのある作品などから,よさや美しさを感じ取るとともに,それらを大切にするようにする。2内容A表現?材料や場所などの特徴を基に造形遊びをする活動を通して,次の事項を指導する。ア材料や場所などの特徴を基に発想し想像力を働かせてつくること。イ材料や場所などに進んでかかわり合い,それらを基に構成したり周囲の様子を考え合わせたりしながらつくること。ウ前学年までの材料や用具などについての経験や技能を総合的に生かしてつくること。?感じたこと,想像したこと,見たこと,伝え合いたいことを絵や立体,工作に表す活動を通して,次の事項を指導する。ア感じたこと,想像したこと,見たこと,伝え合いたいことから,表したいことを見付けて表すこと。イ形や色,材料の特徴や構成の美しさなどの感じ,用途などを考えながら,表し方を構想して表すこと。ウ表したいことに合わせて,材料や用具の特徴を生かして使うとともに,表現に適した方法などを組み合わせて表すこと。次ページへ続く▲紙の材料を使って