ブックタイトルいっしょに考えよう図工のABC

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概要

いっしょに考えよう図工のABC

Ⅰ図工って形や色があることで私たちは,形や色に囲まれて生活している。図工の[共通事項]は,「表現や鑑賞の活動の中で,共通に働いている資質や能力であり,児童の活動を具体的にとらえ,造形的な創造活動の基礎的な能力を育てるための視点(p.12)」と,学習指導要領の解説に示されている。*絵をかいたり,つくったりするとき,形や色などの造形的な特徴をとらえ,自分なりのイメージをもち,材料などを組合せて,つくり出していく。このような表現や鑑賞の活動の過程において,気付いたり,ひらめいたり,試したりしながら,漠然としたイメージがより確かなものへと移行していく。形や色を基にイメージをつくり出していく活動は,幼児から大人にいたるまで,教科や領域を超え,誰もが経験する生きるための営みである。図工において,それは具体的な対象のとらえであり,製作の前の原初的なイメージである。このイメージを基に材料や形,色を用いて,自分の思いを実現させていくのである。4 4小学校の学習指導要領の[共通事項]は「自分の感覚や活44動を通して」「自分のイメージをもつ」というように「自分」という言葉が強調されている。イメージの主体は,子どもであって,指導者ではない。指導者は大人のイメージを押し付けるのではなく,子どもの本来もつ表現の欲求に灯をつけることである。そして,子どもの思いを読み取り,実現できるよう支援する役割に徹することである。[共通事項]は図工・美術の可視化や授業の最適化に向けた1つの合言葉だと考えている。[共通事項]が,みんなの共通の言葉になるといい。*文部科学省『小学校学習指導要領解説図画工作編』日本文教出版20089