ブックタイトルいっしょに考えよう図工のABC
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いっしょに考えよう図工のABC
date:「上手い!」だけでは教師の言葉かけの豊かさが子どものやる気や学力に関係している。かける言葉が,「上手」(じょうず,うまい)だけになっていないか。この言葉かけは,特に「技術や技量が優れていて,他より飛び抜けている」として使われることが多い。これは図工が「技術が大事」「そっくりかくことが大切」につながりかねないところがある。小学校の高学年になると「絵をかくのが苦手」ということが図工から離れていく要因の1つにある。技術の向上は,自己実現のための方法であって目的ではない。また,「よくできた」「がんばれ」も,どこか他人事である。上から目線ではなく,子どもの心に届く言葉かけを考えると,いくつか言葉が浮かぶ。「すてき」「すごい」「いいね」「すばらしい」「かっこいい」など,大人でもかけられると,うれしい言葉がある。言葉は,心を映し出す。本当に子どもの活動に心打たれたのなら「すてき」や「すごい」は素直に出てくる。しかし,これもマンネリや口先だけのものなっているとしたら,子どもはすぐに見透かしてしまう。「ここいいね」「表したいことが,今までより,はっきりしたね」など具体的なよさや工夫をとらえて評価する必要がある。さらに,一歩進んで出来事や行為に対する「すごい」が,「さすが」に変わるとき,相手に対して尊敬や信頼など,多くの賞讃という評価が加えられたことになる。図工だけでなく,互いの「さすが」が,学級の1人1人の「さすが」になって認め合えたとしたら,それは学級経営そのものになる。図工の時間に「わあ,すてき!」が響き合う。*栗田真司『図画工作評価ハンドブック』東京書籍2004*野切卓『新任教師のしごと図画工作科授業の基礎基本』小学館201022