ブックタイトルいっしょに考えよう図工のABC
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いっしょに考えよう図工のABC
Ⅱ指導って何が育つ?「身に付く」ということは,意識しなくても身体が反応すること。学習は,意識しながら練習したり,繰り返し体験したりすることで,自分の力として蓄えていくこと。一度身に付けたことは,忘れることはあっても,「身に付けていなかった」状態には戻れないということ。自転車に乗れなかったのに,練習を積み重ねて,やっと乗れるようになった人は,乗れなかった元の状態には戻れないということである。記憶の淵に,その時の経験や身に付いたことが追いやられても,再び機会が与えられると立ち上がってくる。学習が効果的に機能するようにシステム化されたのが「学校」である。具体的な手がかりになるのが「教材」や「カリキュラム」(教育課程)である。また,それを専門的に教えるのが「教師」である。何を身に付けさせるのかは,教師の裁量や力量にかかわることが多い。学習の効率化を重視して指示や説明が多い授業では,子どもの主体的な活動が生まれにくい。子どもの発想や活動が活発になるには?教師側からの提案1つで変わる。何を育てたいのかはっきりさせて臨むことが大切である。「空に浮かぶ凧の絵を考えよう」と「空中に3秒以上浮かんでいるものをつくろう」というそれぞれの提案から,どんな授業が予想できるだろう。凧をつくるには,教師の説明に沿って本体をつくり,絵の部分は子どもがかく。子どもの発想する部分は限定的である。しかし,揚がるための凧本体は正確につくる技能が要求される。一方,全面的な発想が求められる3秒間浮かぶものは,浮かばないものも続出する。技術的な裏付けがないものもある。しかし,いろいろな発想の浮かぶものができ上がる。授業を構想する教師の考え方ひとつである。23