ブックタイトルいっしょに考えよう図工のABC
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いっしょに考えよう図工のABC
Ⅳ造形遊びって造形遊びって造形遊びが,昭和52年の学習指導要領に示されて以来,30年余りが経った。未だ充実した活動が行われているとは言えない。造形遊びは「遊び」の教育的な効果を生かし,造形的な資質や能力が十分培われる活動である。指導しづらい,評価ができないなど,大人の考え方でとらえるのでなく,子どもの目線に立って,子どもが材料に働きかけ,働きを受けて,材料を並べたり,積んだりする姿をみると多くのことを学ぶことができる。子どもは「いいこと考えた!」と,喜びに満ちた表情で材料の並べ方を工夫したり,友人のつくりつつあるものから感じ取って工夫したりする中で,さまざまなことを学習している。その学習している姿は,実に多様であり,その子どものよさでもある。ゲームなどの室内遊び,孤立化する人間関係など,私たちは解決の道筋を示さなければ子どもたちに将来を託すことはできない。造形遊びは,「造形学び」である。「活動性」を高める。子どもには,さまざまな資質や能力の可能性が潜在している。その可能性が発揮されるようにするのが教育と言える。学力を学習の可能態としての資質ととらえ,その資質は主体的な活動によって,能力として発揮され,一層,確かで豊かな資質となる。そのために教育環境を整えることである。この活動性は,最小限度の直接的な指導(教師の指示や説明など),材料や場所などを保障する間接的な指導の元に展開される子ども主体の造形活動のことである。*文部科学省『小学校学習指導要領解説図画工作編』日本文教出版2008*板良敷敏・辻田嘉邦編『造形遊びの魅力新しい授業の展望』日本文教出版1993*阿部宏行『美育文化』(第52巻第5号)「~基点としての造形遊び~」2002.736