ブックタイトル子どもと先生を育てる授業のABC

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概要

子どもと先生を育てる授業のABC

11面白い先生の面白い授業子どもたちが求めているのは面白い先生であり,面白い授業です。その背景には,一体何があるのでしょうか。「面白ければいいのか」「一見つまらない授業にも…」など,反論はいくつもあります。しかし,どうでしょう。まずは子どもが支持する「面白くて,授業が楽しい」状態をつくり出してみませんか。どの教科でもかまいません。子どもが夢中になって学習に没頭する授業から「子どもの何がそうさせるのか」を感じ取り,考え,さらに授業改善に結び付けることです。8ページの「楽しい」の分析のように,わかること,できること,役に立つことも,子どもにとって楽しくて面白い授業の要因になるのです。子どもの「こうしたい」にどう応えるかのヒントが,ディズニーランドの掃除にあります。夢のようなディズニーランドに何度も行きたくなる要因には,乗り物や出し物,店舗などいろいろありますが,顧客を満足させる園内の清潔感も要因の一つです。教室の子どもをディズニーランドのお客と同じように考えるのは失礼かもしれませんが,この掃除の鉄則にヒントがあるのです。第一優先は「顧客の安全」,第二が「礼儀正しさ」,第三が「ショー」,そして最後に「効率」と続きます。はじめに「効率」だけを求めては,顧客の喜びは生まれないというのです。先生は,「安全」であれば授業としての「節度」を保ちつつ,「楽しく・面白い」授業を考え,立ちまわることが大切です。「効率」は,前提となる安全,節度,楽しさの三つを達成させてはじめて求めるものです。子どもは,名人芸のような「うまい授業」を先生に求めているのではありません。学ぶ喜びを感じ取れる授業を求めているのです。つまらない授業からは,子どもの喜びは生まれません。14※石坂秀己『ディズニーで語り継がれる魔法の言葉33』こう書房2014