ブックタイトル子どもと先生を育てる授業のABC
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子どもと先生を育てる授業のABC
16否定する時そこに根拠がある先生が「発問」する時には,予め,子どもからの反応を予測しています。私たちも,誰かに質問された時には「わかること」「わからないこと」そして,「曖昧なこと」があります。どちらにも属することのできない「曖昧な状態」うなずの時の多くは,そのまま流したり,いい加減に頷いたりして,終わらせようとします。子どもにも同じようなことが起こります。そんな時には,曖昧な状態のまま授業を進めるのではなく,「ちがうよ」という反応を意図的に使うことが大切です。「ちがう」を答えるには,何らかの根拠があるからです。子どもの内面にはっきりした根拠を求めるのです。たとえばAとBを分類しようとして,はじめに先生から「どっちですか?」と聞き出すのではなく,まったく関係のないCの反応を先生からもち出して発問すると,子どもから「ちがうよ!」と反応が返ってきます。その根拠を聞くと「だって,今はAかBを聞いているのにCは,○○だから」というように,自分なりの「根拠」をもとに答えます。「根拠」に支えられた答えに確かな実感が生まれます。この場合の「根拠」は,大人のような客観的な論理を指すのではありません。発達によるところが多いのですが,ここでいう「根拠」とは,自分なりの意味や価値をもったまとまりということになります。その「根拠」を子どもの考えとして受け入れることが大切です。子どもの考えは,どれも認められることが授業の大前提です。2授業がみえる「根拠」に支えられた解答を導くことです。19