ブックタイトル子どもと先生を育てる授業のABC

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概要

子どもと先生を育てる授業のABC

22先生の笑顔先生から発せられるものには,声(言葉)や仕草など,いろいろあります。声(言葉)の第1には「指示・説明」があり,第2に「励ましや賞賛,叱咤」などがあります。授業の場では,先生からの適切な指示や説明によって,授業が効率的に進められます。しかし,指示や説明だけでは,共感的な学びの場は構成されません。第2の「励ましや賞賛,叱咤」などの言葉によって,学級の雰囲気は変わります。賞賛の響き合う教室は,大変居心地のいいものです。どうですか。いま,学級では「指示や説明」に追われて,「励ましや賞賛」が少なくなっていませんか?怒鳴り声などが教室に響いていませんか?怒鳴り声は,子どもの心を萎縮させたり,攻撃心を増大させたりします。習慣化すると,無力・無関心を生み出したり,反社会的な行動に走らせたりすることもあります。けれども,先生から発せられるのは,声(言葉)だけではありません。第3は無音ですが,大変効果的なものがあります。そうです,表情や身体表現などから発せられるものです。笑顔,頷き,抱きなど,身体感覚を十分に生かした指導です。先生が,無表情で,いつも怒ったような憮然とした表情からは,その効果は生まれません。先生が明るいと,教室の子どもも明るい表情になることを感じたことはありませんか。難しい練習などは何も必要ありません。子どもの「笑顔」に応えたら「笑顔」になります。「笑顔」が「笑顔」を生み出すのです。2授業がみえる子どもへの一番のプレゼントは先生の笑顔です。※竹内敏晴『教師のためのからだとことば考』ちくま学芸文庫1999※佐藤学『学びの身体技法』太郎次郎社199729