ブックタイトル子どもと先生を育てる授業のABC

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概要

子どもと先生を育てる授業のABC

24ほめる言葉は知恵を育てる子どもはほめて育てるのが基本です。「ほめる(褒める)」に似た言葉に,「おだてる(煽てる)」などがあります。時には「おだてる」ことも必要ですが,実態と合わない時などは冷めてしまいます。反対に「しかる(叱る)」があります。当人に十とが分な咎めがある場合には「さとす(諭す)」「いましめる(戒める)」「こらしめる(懲らしめる)」などがあります。指導や教育の場では,「ほめる」と「しかる」の間辺りを行き来するのがいいと思います。感情に任せて「怒る」,相手の存在を「無視する」などはやってはいけません。ほめる時もしかる時も,子どもの顔を見て,言葉だけでなく,身体の言葉も十分に使うことが必要です。声の大きさも,めりはりをつけて,子どもに考える時間を保障することが大切です。また,「しかる」時は具体的に,短い言葉で話すことです。要領を得ない長い話は逆効果です。ほめる言葉は声が小さくでもいいのです。子どもたちはほめられたいと思っていますから,小さな声でも聞こうとするので心に届きます。反対に聞きたくないと心を閉ざした場合には,いくら音量を上げても心には届きません。そして,考えようとしている時には,静かな時間が保障されなければなりません。理想的な指導は,先生の権威だけを声高に押し付けるのではなく,フェードイン・フェードアウトの使い分けのように,子どもが主体で活躍する場面を構成する支援者として,やわらかな指導を心がけることです。3子どもがみえるやわらかな指導から,やわらなか心が育ちます。※外山滋比古『頭のよい子は「ことば」で育つ』PHP文庫2008※東ちひろ『教室で使える!ほめ方・しかり方の極意』明治図書2012※浜尾実『子供のほめ方・叱り方』PHP文庫198631