ブックタイトル子どもと先生を育てる授業のABC
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子どもと先生を育てる授業のABC
32マンガはあたたかい「漫画はあたたかいコミュニケーションだ」といったのは,漫画家の手塚治虫です。マンガは,言葉で話したり,文字で伝えたりする表現以上に「対話」することができます。ユーモアや風刺などを一枚のマンガで表現することができます。さりげなく盛り込むことができるので,人間関係も円滑になり,人の心もなごみます。いろいろなマンガがありますが,親や先生など身近な人がかいたマンガほど,子どもが喜ぶものはありません。生まれて間もない子どもには,私たちのような言葉はありません。見たり,匂いを嗅いだり,触ったりしたことを記憶に蓄積し,発語とともに概念が発達します。そうして,「もの」には名前(言葉)があること知るのです。同時期に,子どもは「かく」という表現行為を通して表現します。「なぐりかき」と呼ばれる絵や「頭足人」をかいて表し伝えようとします。ですから,絵(マンガも同じ)は,子どもにとって一番身近で<自分>を伝える有効な手段なのです。絵(マンガ)を囲んで,親子のコミュニケーションが成立しているのです。教室でも,子どもたちと先生とのコミュニケーションが,<マンガ>で成立しているとしたら,その空間はあたたかな場となるはずです。次のページから資料編として,手塚治虫の著書『漫画の描き方』を参考にしたものを掲載しました。その本の中には,お母さんがかくマンガの項があり,子どもにとって,一番身近な人のかく絵が何よりの愛情であると書いています。「絵をかく」というと緊張する人も多いかと思いますが,「お絵かき」(マンガ)というとなんだか,気持ちも軽くなりませんか。本来「絵」は,自分の意志で自由にかくものでありませんでしたか?4喜びがみえるさあ,みなさん,お絵かきを楽しみましょう。※手塚治虫『漫画の描き方-似顔絵から長編まで』知恵の森文庫光文社199639