ブックタイトルとくだ先生!と考える「特別の教科 道徳」
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とくだ先生!と考える「特別の教科 道徳」
14授業編 中央教育審議会が挙げた道徳教育の課題の一つである,「発達の段階などを十分に踏まえず,児童生徒に望ましいと思われる分かりきったことを言わせたり書かせたりする授業になっている例がある。」というのは,どういうことでしょう。 例えば,「親切,思いやり」について言えば,発達の段階に応じて,次のようなねらいが想定されます。低学年…… 親切は,相手も自分も,周りにいる人たちみんなが温かい気持ちになる。中学年…… 思いやりとは,相手の気持ちを自分のことのように考え,もし自分だったらこうして欲しいだろうなと思うことを届けることである。高学年…… 思いやりは,相手の気持ちを理解するだけでなく,さらに,どのようにすることが相手にとって大切なのかまでを考えることが大事である。中学校…… 本当の思いやりとは,相手のことを最大限に思う思いやりであり,それは,例えば相手に気遣いをさせない,さりげない思いやりなどがそうである。 これらを見ると,すべて,「親切の大切さ」です。しかし,内容は,学年によって違うことが分かります。 「親切,思いやり」の授業を,「親切って大切だ」という内容で行えば,当然,どの学年の子どもも,分かりきったことになります。また,高学年の授業が,低学年や中学年の内容を扱うものであったなら,これもまた,分かりきったことを言わせたり書かせたりする授業になってしまいます。 発達の段階をしっかりと考え,ねらいを設定していくことが大切です。発達段階を踏まえる◇ 分かりきったことを言わせたり, 書かせたりする授業にしないために