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概要

子どもの絵の発達と道筋

14 世界中の子どもは、幼児の段階では同じような絵の表現をする(万国共通)。 小学校中・高学年になると、国によっては図工科の授業もなく放置された国もある。日本のように図画工作科などの授業があり、絵の指導がなされている国とは、絵の表現の中身も変わってくる。1-25 幼児の絵は万国共通/ R. ケロッグ*「児童画の発達過程」ローダ・ケロッグ著・深田尚彦訳(黎明書房)1971 裏表紙より 人の顔より大きい柿やリンゴ。 子どもは興味のあるもの、大事なものは拡大して絵にかく(拡大描法)。 大人のように、ものの比率や大きさを考えてかくのではなく、自分が強く感じたり、印象に残っているものを大きくかく。1-26 「くだもの屋さん」<拡大描法> Ⅲ 図式期 小学 1 年 スーパーマーケットで風船をもらった自分を中心に、左上の買い物かご、右のお客さんと店の様子が楽しくかかれている。 この時期の子どもは、見てかくのではなく、知っていること(体験したこと、記憶していること)を絵にかくので、絵をかく前に体験したことを思い出したり、話し合って、その時の印象を深めたり感動を引き出す指導をすると、絵の内容が深まり感動を伴った表現をする。この時期の子は、漠然とした全体知覚が優勢で、見えた通りではなく、自分が記憶していること、知っていることを絵にかく。1-27 「スーパーで風船をもらった」 Ⅲ 図式期 5 歳