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概要

新・図工のABC

8なるほど1学習指導要領は,国が示す教育課程の基準としての「大綱」でありながら,法令で「最低基準」であることが位置付けられています。戦後の昭和22年に試案として出された学習指導要領は,先生の自主的な教育計画の編成のための「ガイドブック」であった学習指導要領でしたが,現在は法的な拘束力をもっています。ですから,「大綱」でありながらも,全国的に一定の教育水準を確保するなどの観点から定められています。しかしながら,学習指導要領に示された趣旨に基づき,各学校が実態に応じて実施する,創意に溢れた教育計画を規制するものではありません。いわゆる「はどめ規定の撤廃」も,その一つです。平成10年の学習指導要領までは,「標準」として,行き過ぎた指導を防ぐ目的で「はどめ規定」がありましたが,平成20 年の改訂で撤廃された後は,学習の進行をとどめるものではなく,「最低基準」として,「ここまでは,定着させること」を示し,実態に応じた指導が可能になりました。文部科学省が策定する学習指導要領は,目標であり,学習すべき内容を示しています。各学校は,校長先生のリーダーシップのもと 「チーム学校」で,自校の教育課程を実行します。これまでは,その実施状況などを国立教育政策研究所が調査し成果や課題を導き,改善すべき視点を考察し公表してきました。ですから,学習の実現状況を見取る「評価規準」などは,国立教育政策研究所が策定し,学力調査などを通して評価してきました。「指導と評価」が一体であるように,目標・実行・評価も一体的に行われることが重要になります。学びの体幹学習指導要領は「最低基準」