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概要

新・図工のABC

20「学びに向かう力,人間性等」って?育ってほしい子どもの姿現代の子どもたちの回りには「失敗」が許される環境が少なくなっているように思います。しかし,図画工作においてつくりだす過程には,小さな「失敗」をしたと感じることが多くあります。「どうしてうまくいかないのだろう」「もっと,こうしよう」などというように,「失敗」が疑問や試しの活動を誘発することがあります。「失敗」からは「新たな発見」が生まれることがあります。発想を変えるきっかけになったり,偶然から生まれた形や色などから新たな発想や構想を思い付いたりすることがあります。製作中に起こり得る「失敗」は,次への意欲や粘り強さを育てます。このような「もっと,こうしよう」という向上的で創造的な意志や意欲は,学びに向かう力につながっていきます。「学ぶこと」は楽しいこと,面白いことと実感することが大切です。中学校に向かう5・6年生の目標の( 3 )「学びに向かう力,人間性等」には「主体的に表現したり鑑賞したりする活動に取り組み,つくりだす喜びを味わうとともに,形や色などに関わり楽しく豊かな生活を創造する態度を養う」とあります。表現や鑑賞の活動を通して身に付けた資質や能力を生かして,自らの生活を楽しく豊かにしようとしている子どもの姿が表れてくることを求めているのです。今回の改訂では,資質・能力を育成することで,「出口」の姿を明確にし,その実現に向けて授業改善を図ることを重点としています。その具体化された姿は「創造しようとする態度」であり,豊かな心をもった人間の育成を目指しているのです。