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概要

新・図工のABC

24「2年間」のまとまりで学びを考える題材が子どもを育てる図画工作の目標は,2学年分をまとめて「学年の目標」として示されています。本書も「低学年」「中学年」「高学年」の呼称で説明しています。図画工作の教科書は,1・2年上,1・2年下というように発行され,題材ごとに配列されています。教科書の題材は,2年間で育てる力を見通して,実態に応じて各学校で編成する年間指導計画を入れ替えてできるよう配慮されています。ですから,各学校では,子ども理解を踏まえ,子どもの実態や地域の特徴を生かして教育課程を編成し,題材を設定することが大切です。前年に基礎的な題材をし,次年に応用のような課題に取り組み習熟を図るのであれば,子どもに過度な負担を負わせることになりませんが,逆であれば,安全面や習熟に無理が生じることも考えられます。子ども理解を踏まえて,題材の配列を考えることが重要なのです。題材の配列や授業の目標は先生が設定しますが,個々の目標は「子ども」が設定します。授業の目標を設定する場合には,適度な抵抗感があるようにすると,子どもは実現したという「やりきった感」で満たされることになります。題材とは,子ども一人一人が表現の主題や意図などを見付け,主体的な学習活動を展開し,目標や内容の具現化を目指す「内容や時間のまとまり」のことです。地域特有の材料を用いたり,伝統行事などを組み入れたりすることも指導計画を充実させることになります。実施に当たっては,先生同士が,学年間での指導計画について交流したり,これまで子どもたちがどんな題材を経験し,どのような資質・能力を蓄えているかについて年度初めに交流するなどして,指導内容の充実を図ることが重要です。