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概要

新・図工のABC

26低学年の子どもの姿対象と一体となって活動するこの時期の子どもは,人やもの,環境などに体ごと関わり全身で感じたり,対象と一体となって考えたりして活動しようとします。表現や鑑賞の活動においても,つくりながら考えたり,結果にこだわらずに様々な方法を試したり,発想が次々と展開したりするなどの様子が見られます。活動と場,体験と感情などが密接に結び付いているため,友だちの行動やその場の出来事に応じて次々と発想が広がり活動が変わることもあります。造形遊びをする活動では,土や粘土などの材料に体ごと関わって楽しんだり,身近にある材料を並べたり,積んだりしながら,何かに見立てたりして造形的な活動を思い付いたりします。そこには,進んで材料に働きかけ,そこで見付けたことや感じたことを基に,思考や判断をし,自分の思いの実現を図ろうとする姿があります。絵や立体,工作に表す活動では,かいたりつくったりする活動そのものを楽しむ傾向があります。そして,見たり聞いたりしたことと驚きや喜びなどを一体的に捉えています。また,周りの友だちと話しながら,かいている絵のお話を広げたり,つくっているものを変化させたりする姿も見られます。低学年の指導に当たっては,活動の中で表したいことを見付けることがあるので柔軟な指導が大切です。発想や構想を広げる観点や技能を高める観点から,思い付いたことや方法を試したり,用具に慣れることのできる環境を整えたり,イメージを言葉や動作で示す特性を生かした場を設定したりするなど幅の広い配慮が重要です。