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概要

新・図工のABC

273時間目子どもの育ちから学びを考えよう感覚や行為を通して「知識」を得るこの時期の子どもは,自らの感覚や気持ちを基に,「大きい,小さい」「長い,短い」「三角,丸い」など,大まかなまとまりによって身の回りの形を捉えています。また,「赤色は自分が好きな色」として他と区別することもあります。自分の活動を通して世界を捉えているといえます。自分の感覚や行為などを基にして直観的に捉えたり,例えば,紙をねじることで形を変化させたり抵抗感や触感を楽しんだりして,体験的に理解しています。枝木の表面のざらざらした感じ,石を手にもったときの重さや冷たさなどの感覚や並べたり積んだりする一つ一つの行為を通して,形や色などにはいろいろな種類があることや,身近な材料の触った感じには違いがあることを体験的に気付くことに意味があります。ですから,指導に当たっては,色の名前や混色などを予め学習するのではなく,子どもが関心のある色やこだわっている形などを受け入れながら,子どもの思いが実現できる指導の工夫が大切です。子どもは,活動の中で,ねじった形が動物のように見えて動き出しそうに思えたり,同じ形を並べたり積んだりすると違った形に見えたりすることを経験しています。〔共通事項〕イの指導に当たっては,大人の論理で受動的に考えさせるのではなく,対象や事象に働きかける活動を通して思い付いたり,考えたりすることを大切にすることが重要です。指導に当たって,〔共通事項〕は,単独で題材化するものではありません。形や色の名称などの要素だけ取り上げて言葉などを指導することは意味がありません。この色すき!この形,面白い!  ? 低学年と〔共通事項〕 ?