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概要

新・図工のABC

374時間目これからの授業を考えよう友だちと学ぶ意味~対話的な学び  ? 指導計画の作成と内容の取扱い1(1) ?応答的な関係を築く図画工作は,友だちや先生との対話だけでなく,自分と対話しながら学んでいます。そのことを踏まえた上で,一人一人の資質・能力をより効果的に育成するために対話の対象や方法を考え学習活動を設定する必要があります。現行の学習指導要領では「言語活動の充実」は主に「鑑賞」の場面で取り扱うものとして示されましたが,今回の改訂では,製作の途中で自然に起こる子ども同士の対話も,重要な言語活動として指導計画の作成と内容の取扱い2(9)に〔共通事項〕の視点で位置付けられ,学年の発達に即して行うことが示されました。具体的には,授業の中で子どもが表したいこと,材料や場所の特徴,表し方などについて,互いの活動を見合いながら考えたことを伝え合ったり,感じたことや思ったことを話し合ったりする言語活動の充実を図ることです。学習活動における「対話的な学び」は単なる「おしゃべり」や発表の場ではありません。双方向の会話で成り立つものです。形式だけ「対話」を真似ても深い学びにはたどり着きません。「これいいでしょ!?」「いいね! すごい」「どうやってつくったの?」など,子ども同士が普段行っている感じたことの伝え合いや,表現方法の疑問などからはじまる対話に着目することが大切です。そして,この対話の中に,形や色などの造形的な視点や技法に関することがあるか,子どもの技能を高めるための話し合いか,新しい価値を見いだそうとしているかなど,授業の中で「造形的な見方・考え方」が働いているかが鍵になります。・文部科学省初等中等教育局教育課程課「図画工作科において育成を目指す資質・能力」『初等教育資料 No.947』東洋館出版社 2016参考文献