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概要

新・図工のABC

454時間目これからの授業を考えようよさや個性を大切にする指導  ?指導計画の作成と内容の取扱い2(4)(5) ?「思い」を表すこと指導計画の作成と内容の取扱い2( 4 )には,A表現の指導に当たっては,「活動の全過程を通して児童が実現したい思い4 4を大切にしながら活動できるようにし,自分のよさや可能性を見いだし,楽しく豊かな生活を創造する態度を養うようにすること」と示されています。これは「先生の思い」ではありません。子どもの思いを受け取り,活動できるようにする先生の姿勢を示しています。そして,子どもが自分自身のよさや可能性に気付くような,自己肯定感や自己効力感につながる指導を求めています。また,指導計画の作成と内容の取扱い2( 5 )では,「各活動において,お互いのよさや個性などを認め尊重し合うようにすること」と,他者との交流の中で磨かれる個性について示しています。これらは互いによさを認め合うことで育成されるからです。平成24年度の「学習指導要領実施状況調査」*1の質問紙調査で,「図工のとき,自分や友だちの表し方や感じ方のよさに気付くことがあるか」という質問に対し80%以上の子どもが肯定的な回答をしています。また,80%以上の先生が,子どもがお互いの表し方や感じ方の違いやよさに気付くような授業を行っているという回答を寄せました。*1全国の学校で図画工作を通して,子どもが「思い」を実現し,友だちのよさを感じながら,自分のよさや可能性に気付いているのです。子どもの思いに身を重ねることから,指導がはじまるのです。*1  国立教育政策研究所教育課程研究センター『小学校学習指導要領実施状況調査 教科別分析と改善点(図画工作)』 2015・岡田京子『成長する授業―子供と教師をつなぐ図画工作』東洋館出版社 2016参考文献