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概要

新・図工のABC

48言語活動の充実  ? 指導計画の作成と内容の取扱い2(9) ?言葉で整理することの意味「言語活動の充実」については,現行の学習指導要領に引き続きその重要性が指導計画の作成と内容の取扱い2(9)に示されています。具体的には,「思考力,判断力,表現力等」を育成する観点から,〔共通事項〕を視点として,感じたことや思ったこと,考えたことなどを,話したり聞いたり話し合ったりする,言葉で整理するなどの言語活動を充実すること」としています。つまり,言葉で考えたり,話し合ったり,伝え合ったりすることが,「思考力,判断力,表現力等」を育てる上で有効に働くということです。自らの思考過程や活動を振り返り「言葉」で整理することで一層概念化が促されることを意味しています。しかし,振り返りの「学習カード」の記入に多くの時間を費やすあまり,活動の過程での行為やつくりつつある作品などにあらわれる形や色などの視覚的な言語や触覚的な言語を大切にする姿勢を忘れてはいけません。図画工作にとって形や色などとの対話は大切な「言語活動」であることを踏まえることが重要です。また,導入の説明が長く続いたり,明確でなかったりした場合は,ワクワクしていた気持ちは徐々に失われていくことになります。先生の言語活動の充実ではないのです。先生は子どもの言語活動が膨らむように支援することが重要です。もちろん,子どものつぶやきやささやき合い,語らいに,自発性や必然性があることを大切にすることです。言語活動そのものを目的とした特定の型や方法にとらわれることなく,子どもの資質・能力を育成する観点から指導を工夫することが大切です。