ブックタイトル新・図工のABC
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新・図工のABC
56資質・能力を基にした題材の設定何をどのように育てるのか学習指導要領は大綱でありながらも,法的拘束力をもっています。図画工作では,目標やその趣旨を踏まえて,各学年で育てる資質・能力を学習に位置付け,内容を吟味した学習活動のまとまりの「題材」を子どもたちに提案することになります。図画工作では,「単元」ではなく「題材」を大切にしています。「前年までにこのことが理解できていないと次に進めない」という「単元」のような強い系統性をもっていません。今回の改訂で題材とは,子ども一人一人が表現の主題や意図などを見付け,主体的な学習活動を展開し,目標及び内容の具現化を目指す「内容や時間のまとまり」であることを示しています。題材の設定に当たっては,育成すべき資質・能力のみならず,子どもが「やってみたい」と興味や関心をもって授業に意欲的に向かうようにすることが大切です。造形的な活動を行う題材の中で,子どもの資質・能力をどう育てるかです。子どもが「面白かった」という図画工作の授業には,多くの場合,つくりだす喜びに溢れ,一人一人の資質・能力が育成されています。しかし,先生が「面白い」と一人よがりになって,喜びを強制するような偏った指導では,趣旨から程遠いものになってしまいます。授業づくりでは,例えば造形遊びであれば,〔共通事項〕のアの形や色などに関する「知識」,イのイメージをもつことに関する「思考力,判断力,表現力等」A表現( 1 )(2)造形遊びをする活動における「思考力,判断力,表現力等」,「技能」をおさえるべき事項として捉えることになります。育成する資質・能力を明確にした上で授業を考えることが何より大切なのです。