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概要

新・図工のABC

60学びに向かう力と態度子どもの姿や声から資質・能力を見取る子どもの活動中の姿を見ると,作品だけでは見取ることのできない子ども本来の姿を発見することができます。先生の投げかけから思いが広がり,子ども自身が主題を見付け,実現しようと材料・用具を選んだり表現方法を考えたりします。この過程での姿に,その子どもなりの個性の表れが見えてきます。一方で,先生の指示や説明に縛られて,どの子どもの作品も同じようになってしまうこともあります。先生の指導の違いによって,授業や作品に表れる子どもの姿は大きく変わります。子どもの「資質・能力」の発揮という視点で,自分の指導を見直してほしいのです。ここに2年生の子どもの授業後の感想があります。「とろとろねん土でおえかきした。大きい段ボールにかいた。わたしの色は,ピンク,黄色,黄みどりの三色1)。と中で空色がほしくなった2) ので,とろとろ絵のぐをつくれるところに行った。できあがったらつなげてみた。長いお花ばたけができた。3)その上には空があった。上にも横にもつながってうれしかった。こんどは,もっと4) 大きいダンボールにかきたい。」経験から身に付けた1)の「知識」を基にして,2)の「思考力,判断力,表現力等」の「発想」が生まれています。3)は,つなげ方を考え工夫している,「技能」を発揮している様子をうかがうことができます。4)は「もっと」というように意欲的な姿「態度」を読み取ることができます。手や体全体の感覚を働かせて,自分の思いを実現していく過程の中に,子どもの資質・能力が育っているのが分かります。